あんまり「地域の情報化」という言葉が好きではありません。じゃあお前のしていることは何なんだと言われそうですが。
どうも語感がお役所臭くて嫌というのもありますが、「情報化推進」「情報の共有」「情報で人を繋ぐ」・・・、どれも手段であって目的にはなりえないと思うんです。だから、それを旗印に掲げて活動している方々には、申し訳ないけれも、何をしているんだろうなぁと思います。
大切なのはその先のなんじゃないかと。人は「情報」で動くわけではありませんよね。
わかりやすい例では、ニュース番組なんかは事実を報道すればいいわけですから、字幕とニュース映像さえ流せば事足りるはずです。それをなぜわざわざアナウンサーがニュース原稿を読み上げているか。やはり人がどこかで介入しないと人間の心には刺さってこないからだろうと思います。
では何に最も人間性を感じられるかと言えば、やはり「言葉」ですよね。その人の持つ独特の言い回し、表現の仕方、癖、そうしたものが人の心に訴えるのであって、それは「情報」という干からびた語感からはかけ離れていると思うのです。
もちろん、「情報化」が全く無意味だとは言いません。情報の共有によって生まれてくるメリットも沢山あるでしょう。けれども、本当に大切なのはその先ではないか、と敢えて問いたいのです。