震災で学んだ情報管理

改めて申し上げますが、この度の震災で被災された方々には心よりお悔やみ、お見舞い申し上げます。

さて、私もこの1週間というもの、ネット、マスコミから随時情報を得ていました。その過程でいくつか分かってきたことがあるので、整理しつつまとめてみたいと思います。

ネット、特にツイッターはかなり有効

もちろん、不確かな情報やデマが出回ることもあります。しかし、何分か経つとほぼ例外なく「それはデマだ」という、裏が取れたもっと信頼に足る情報も必ず流れます。

私の場合、フォローしている(こちらから注視している)人は456人、フォローされている(私に注目している)人は400人といずれにせよそんなに多くないのですが、それでも今回は必要充分な情報が回ってきました。

また、今回、「拡散希望!」の類は敢えてリツイートしませんでした。それが本当かどうか、私にはすぐに判断できませんし、裏が取れるツイートが回ってくるころには、すでにもっと大きなメディア(ブログやマスメディア)で取り上げられていたからです。

「じゃあツイッターの意味ないじゃん」と思われるかもしれませんが、それ以外にも、自分なりの意見だったり、日常的なつぶやきなどもあるわけで、それはそれで心を落ち着かせるのに大変有効です。

ツイッターのみならず、Facebookで知り合った海外の友達(地震の前に急に増えました。主にカンボジア)からも応援のメッセージを沢山いただきましたし、また日本人以外とチャットなどしていると一時気が紛れていいものでした。

福島原発については、国内マスコミと併せて海外メディアのWebページも見ていましたが、避難区域、および関東周辺には問題視されるべき量の放射能はないという点で報ずるところはほぼ一致しておりました。もちろん、原発プラントの状況は今なお予断を許されない危機に見舞われてはいますが、ひとまず政府・東電の情報を信頼してもよさそうです。

むしろ今回ひどかったのは・・・

政府当局および東電、またそれを報じるマスコミ各社でした。主なものを挙げてみると

  • 原発事故発生当初の情報の混乱。特に内閣・原子力保安院・東京電力それぞれ言うことが違っていた。これでは国民の不安を徒らに煽るだけです。特に保安院の最初の会見はやった意味が全くなかった。
  • 記者会見で質問する記者の質。見ているこちらが東電に同情したくなるくらいの高圧的な質問。また会見に臨むまでにできたはずなのに、ろくな勉強もしていないことがまる分かりでした。私たちは記者さんたちも、見ているのですよ。
  • 今だに続く政府の情報公開の遅れ。枝野官房長官の冷静で的確な応答には感心させられましたが、それを差し引いても政府の情報公開への煮え切らない態度は不満が募ります。特に野党時代、あれだけ自民党政権に情報公開を求めていた民主党にしては全くその点不足している。

などの点でしょうか。原子力発電所やガスタンクなど、危険性の高い施設を扱う大企業は災害時、現場で復旧にあたる担当者はもちろんですが、それと併せて災害広報担当者を設け、わかりやすく正確な情報を知らせる備えをしておいていただきたいものだと思いました。日本では否定的な意味で使われることの多い「レトリック(修辞学)」ですが、こうしたときには大変役に立ちます。

大切なのは「心のフィルタと理解力」

私の周りには、比較的しっかりした人が多いのでその点安心してはいるのですが、このような時はパニックに陥り、判断力を失うことが一番危険です。自分だけでなく、他の人をも巻き込み、影響を広げることにもなりかねません。

またそうならないためにも、時々刻々と流れる情報を理解し、評価し、判断をくだす能力も必要です。卑近な例で恐縮ですが、一発目の地震が起こってから避難所に避難したのは近所ではうちの母だけでした。幸い、この辺りは被害も少なくて済んだので、取り越し苦労と今になっては笑えます。ただ、もし東北のような大津波になっていたら、笑うことさえできなくなっているわけで、それを思うと背筋が凍ります。そういう意味で、手前味噌ながら、母の判断は正しいと言えるでしょう。

今もなお余震は続いていますし、原発プラントでは懸命の作業が続けられています。復興に向けての生活支援も官民あげて始まっています。また残念なことに義援金詐欺も発生しているようです。まだまだ油断は禁物、とはいえ、的確な判断力を失わず、社会を止めず、復興に向けて一歩ずつ歩んでいきましょう!

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自分もFACEBOOKで知り合った海外の友人から応援メッセージもらいました。

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