たかが50ccの原付をいじってるだけなのに気分はスーパーメカニックの高梨です。w 最近全然更新してませんですいません。
さて、私は34にして初めて原チャリというものに乗り始め、そのあまりの燃費の良さと乗り心地(風景を生で見られたり、風を感じられたり)にすっかり酔いしれておりました。寒い季節や雨の日はちょっと避けたりはしますが、晴れた日に田んぼの中の道路を走るのは最高に気持ちいい!おまけにガソリン食わないし、ホンダ スーパーカブはお財布にも環境にもやさしい、日本が誇る最高の乗り物だと本気で思っています。
ですが、ちょっとだけ不満な点もありました。それは大きく二つ。
- マフラー、特にエキパイと呼ばれる、エンジンから直接つながっているパイプの部分が、とても錆びやすい。
- 車に比べたら断然燃費はいいんだけど、もっと燃費性能を上げられないか?
前者に関しては、カブだけでなく、ほぼ全てのバイクライダーにとって共通の悩みではないかと思います。特にエキパイは、高温の排気を最初に受ける部分だからか、ちょっと目を離すとすぐ錆びます。
後者は、そもそも私がカブを選んだ理由が「仕事に行くのにどうせ体と道具箱一つで用が足りるのに、わざわざ自動車動かすことなくね?」という発想からだったこともあり、ここをさらに改良するのはある意味ホンダ社に対する挑戦でもありますよね。創業者の本田宗一郎自ら耐久テストで乗りまくったと言われるスーパーカブの燃費など、素人がそう簡単に上げられるわけもない、と思っていました。
が、
浜の真砂は尽きるとも世にカブ好きの種は尽きまじ
というわけで、結構皆さん工夫して乗っていらっしゃいます。ちょっと検索すれば、メンテナンス法からカスタム(改造)まで、実に興味深い試みを記事にしておられるのが分かります。
で、マフラーの錆び対策については、まあセオリー通り「耐熱塗料を塗る」というのが多いようです。耐熱塗料を塗布済みの中古純正マフラーがオクに出てたりもします。
「んー耐熱塗料ねぇ・・・」と私は思いました。まあそれが一番正解に近いんだろうし、そのためにある塗料みたいなもんですから、間違いはないです。
し・か・し!それじゃあまりにも普通すぎやしませんか? それに私は保護材としての塗料というものをイマイチ信用しきれていません。なぜかというと、塗料はすぐハゲるからです。小石がぶつかったり、なにかの拍子にぶつけたりするだけですぐ傷がつく。どうせならもう少しガッチリとガードして、絶対サビない、くらいにしてしまいたい。少しくらいカッコ悪くなったっていいじゃない、カブだもの。
・・・などなどと考えていたところ、鴨川最大の某DIYストアで「耐熱パテ」というものを発見しました。
お値段も耐熱塗料よりややお安め。じゃあこれでマフラーにアルミホイル巻けばいいんじゃね?ちょっとぐぐってもやってる人はいなさそうだったし、本当にくっつくかどうかはわからないけど、やってみるだけやってみよー!!!と、半分悪ノリで本当にやってしまいました。その写真が以下。
Before
After
なんということでしょう!サビを紙やすりで落として、パテを塗り、台所用アルミホイルを巻いただけでバッチリ密着。この手のパテは1時間くらいエンジンをつけっぱなしにするか乗り回すかすると硬化するので、そうしてみると、余分なパテがスキマからはみ出てちょうどいい厚さになるようです。あ、言っておきますがマフラーの先っちょだけ皮アルミホイルを巻いていないのは、パテが足りなくなっただけのことで、決して
ムケてないとカコワルイ!(・∀・)
などと思ったせいではありません。w
そして、1ヶ月ほど経ちましたが目視した限りではアルミ表面に変化はありません。強いていえばさらに乾燥と硬化が進んで、シワになっていた部分が伸び、
血管が太くなり、怒張しているように見える
くらいでしょうか。もうしばらくこのままにしておき、アルミ箔の耐久性や内部がどうなっているかはまたレポートしたいと思います。
さて、もうひとつの課題である燃費効率向上についてですが、いろいろ方法はあるようです。その中でも最も手軽と思われるのが
フロント(ドライブ)スプロケットの丁数を上げる
方法です。「スプロケットってなんじゃい?」と思われた方(私もそうでした)もいると思うので説明しておくと、要するに、チェーンが巻かれている歯車のことです。エンジンにつながっている方をフロントスプロケット、またはドライブスプロケットといい、後ろのタイヤについている方をリアスプロケット、またはドリブンスプロケット、といいます。で、丁数というのは、歯車の歯の数のことです。
フロントスプロケット(以下Fスプロケと略記)を丁数の多いものに交換すると、加速性能は悪くなりますが、巡航時にエンジンの回転数と振動を抑えることができ、結果として燃費がよくなる、ということらしいです。調べたところ、スーパーカブ50ccのFスプロケはノーマルだと13丁、それを一気に16丁に上げてみます。
それとフロントタイヤをチェックしたらかなり減っていたし、ヒビも入っていたので、メンテついでに交換します。
自前でタイヤ交換した人はたいてい中のチューブに穴を空けてしまうという失敗を一度はしているようで、私も例外ではありませんでした。orz 素直にタイヤレバーを使えばいいところを、持ち合わせがなかったのでマイナスドライバーで代用してしまったのが最大の敗因です。orz 軽めの作業のつもりが、なんだかんだでほぼ1日かかってしまいました。
さて、本題のFスプロケ交換自体は割とすんなりいきました。以下が、交換前のノーマルスプロケ。
で、以下が、「笑顔の国」タイランド製16丁スプロケ。
組み付け完了の図が以下。かなりブレてるのはお許しを。w ノーマルに比べて大きくなってるのがわかりますでしょうか?
そう、スプロケットの組み付け自体は簡単なんです。何が難しかったかというと、その後のチェーン調整でした。
スプロケットの径が大きくなったので、それだけチェーンが下から出ることになるんですが、あまりゆるいとチェーンカバーの内側に当たるんです。走ると「ガガガガ!」とかなり大きな音を立て、フリクションロスどころかチェーンの寿命を縮めてしまいます。
かといって張りすぎると、今度はチェーンが「カッチカチ」になってしまい、「ウォンウォンウォン」とクラッチギヤが唸りをあげます。
なので、ノーマルに比べて、チェーンの張りの許容範囲が結構狭く、微妙なものになってしまいました。試走中、何度もチェーンの張りを調整し、ベストな位置を見つけるのに苦労しました。
・・・などなどと苦労はしましたが、噂通り、
20の倍数 km/h
くらいで巡航するのがとても楽になりました。w
ノーマルは、新聞屋さん向けに出足のトルク重視な感じだったので、スタート時に「ブォン!」とふかすと、ウィリーせんばかりに元気に飛び出してくれるんですが、ある程度速度が出てからそれを維持するときは、結構回転数アゲアゲじゃないとキープできませんでした。
カスタム後は、出足の加速こそ弱いものの、巡航時の回転数は下がり、振動も抑えられ、いかにも燃費にいい走行ができるようになりました。
まあ私の場合、
標準体重+約30kgの脂肪
を常に積載しているわけなので、燃費に一番いいのは、ダイエットすることなのはわかっているんですけれども。w
ところで、この手の作業をするのに必須の「工具」について。私は元々が「自動車のガス代を節約できないか?」という発想でカブに乗り始めたので、工具もやはりコストパフォーマンスを重視しています。「工具には金をケチるな」とのご意見が多いことも知っていますが、敢えて言わせていただければ、サンデーメカニックは「安くあげてナンボ」です。一生に数度しか使わないであろう工具にツェー万かけるのも、まあ趣味としてはいいのかもしれませんが、安い工具だって、100均のレンチだって使い方次第ではそれなりに使えます。
例えば、私がFスプロケに使ったのはDIYストアブランドのこのお手軽ソケット。
ハンドルは見ての通りシンプル極まりないL型ハンドルです。プロだとラチェット式のハンドルを使うのかもしれませんが、こんなものでも小型のナットを締めるには充分です。
ただ、比較的大きなナットやボルトを締めるには、しっかりしたレンチを使うことをお勧めします。日本製ですと、KTCというメーカーの工具が有名ですが、私は、それよりちょっとマイナーな、でも評判はしっかりしているTOP社製のメガネレンチを数本購入しました。それも、陳列していた内にちょっとサビが出たため商品価値が落ちたアウトレット品をヤフオクで格安落札。カブの場合、リアタイヤのセンターボルトがすんごく固いので、ここはそのメガネレンチを使っています。逆に、あまり力のかからないチェーン微調整用ナットなどは、100均レンチでも充分。
実は、各所のナットはそれを締めつけるときの力がそれぞれ規定されており、厳密に言えばトルクレンチを使うべきなのですが、元と同じ強さで締めたい、というだけなら、緩めるとき、どこまで締め付けるかを覚えておき、その力で締めてやれば大丈夫。(だと思ってます・・・) 特に、エキパイ取り付けるとき、スタッドボルトをついギューッとやっちゃいがちですが、ここは結構ソフトに締めないとボルト折っちゃうので注意が必要です。
というわけで、「バイクに優しく、お財布にも優しい」カブカスタムのお話でした!次は何やろうかな・・・♪
1998リトル50周年記念車3速を4速70ccに載せ替えました,f16:R36で60KM/Lくらいです。
カスタム記、拝見しました。
私もカブ(ベトカブ110ccのスーパードリーム)に乗っていまして、
燃費向上のためのカスタムを、少し前にやったところです。
2年ほど前に買ったものですが、1万5千kmほど走行して当たりが付いたので、
前後のスプロケットを燃費側に振った形で交換しました。
前が15丁、後ろが30丁で、こいつが大当たり!
ベトカブはキャブ方式で、最大トルクも馬力も低回転で出るようになっているため、燃費カスタムは最適だったようです。
カスタム前は40km台/Lくらいだった燃費が、カスタム後は80km台/Lになりました(発進加速は、50ccスクーターにも負けるようになりましたが)
自分としては満足してます。
エンジン特性に合わせてカスタムすると、これほど変わるって事実に驚いてます。