技術があれば、お金を稼ぐだけでなく、節約することもできる。

ときどき、お金の発明というのは、人を本当に幸せにしてきたのだろうか、と疑問に思う高梨です。この要るときには必ずなくて、要らないときにはある(こともある)、不思議な数字の単位が元で生まれる不幸というのも少なくないはずです。

・・・と、ちょっと大げさな書き出しにしてしまいましたが、ま、ここからは軽くお金と技術について思うところを書いてみたいと思います。

Twitterのプロファイルでも「世界一儲かってないIT企業の社長」を自称してはばからない私ですが、世の中の皆さんと同じく、そりゃお金は欲しいです。「俺は金なんてどうでもいい」なんて言いません。

ではありますが、お金よりももっと大事にしたいと思っているのは「技術」です。技術って言ってしまうと硬い感じですけど、要するに「他の人の役に立つ自分であること」とでもいいましょうか。何かを作ること、直すこと、育てること、理解し応用すること、これみなひっくるめて、以下「技術」という言葉を使います。

ご存じの通り、最近私は変に乗り物づいておりまして、原付に飽き足らず、ここ数日は自動車の勉強まで始めているところです。まあもちろん「峠を攻める」とか「◯◯レースに出場を目指す」といった大それたものではなく、また、人様の御乗り物に手を出すつもりも全くなく、「自分が困らないため」にやっているわけです。カブの改造、じゃなかった、カスタムやメンテにしても、まあ自家塗装はちょっと挑戦しすぎた感はありましたが、あくまで「実用的」な路線を狙っているつもりです。

自分でカスタムやメンテナンスをやることは、それ自体楽しいことではあり、この年になってやっとそれがわかってきたような次第でもあるのですが、楽しみと同じくらい大きなメリットもあります。

そう、それが、この記事のタイトルでも言っている「お金を節約することもできる」なんですね。

例えば、わかりやすいところでいうと、エンジンオイルの交換。カブに乗り出したときは、買ったお店に頼んでやってもらっていたのですが、オイル代含めて、ホームセンターで買える一番高いオイルの約2倍のお金を払っていました。自動車のオイルもほぼそんな感じ。

これを、ぼっているとは口が裂けても言いません。自分にできないことをやってもらっているのですし、自分自身、他の人にできないことをやってお金をもらっている身分なわけですから。

がしかし。セコいと思われる向きもあるかもしれませんが、「もしこれが自分でできるようになったら?」と、別分野では一応技術者である私は、つい考えてしまうんですね。もともとがガソリン代を浮かせるためにカブに乗り始めたクチですから、なおさらそう思うんです。それに、あのドレンボルト抜いて、ドバーッと古いオイルを出す作業って、なんか楽しそうじゃないか? 第一、ンッンッコホン(咳払い)「この人にできて、俺にできない理由って何かあるわけ?」(あー言っちゃった― ・_・;)

もちろんプロに総合的な技術力で勝てるべくもありませんが、一つ、たった一つだけ、素人が有利な点があります。それは、

「自分の物だけ面倒を見られればいい」

ということ。私の場合ならカブとBbのドレンボルトの位置さえわかっていれば、オイル交換はできるのです。他の車種?知ったこっちゃないっすね。w

とはいえ、もちろん自分で何でもやろうとは思いません。車を電柱にぶつけてボディが減っこんだら板金屋さんのお世話になります。カブの前輪がロックして2回コケ、ロックする原因がわからなかったらバイク屋さん呼びます。実は、最近までタイヤの手組交換(ホイールごとじゃなく)を自前でやろうと思っていたのですが、「ホイールバランス」なる調整があることを知り、タイヤ屋さんに依頼することにしました。

カブに関しては経験積みましたから、現時点でできることを挙げれば

  • エンジンオイル交換
  • パンク修理
  • タイヤ・チューブ交換
  • フロント・リアスプロケット交換
  • チェーン交換
  • 全塗装(自己満足ですが)

と、まあ、なんかあっても大抵はなんとかなるんじゃないか、というくらいにはなりました。自分でなんとかできれば、業者にお金を払う必要もないわけで、ほら、技術でお金は節約できるんです。

本業の方でも同じことはもちろん言えます。素人さんなら、「パソコンが壊れた!」といって買い換えなければならないものを、私は故障した部分だけ直してすませることができます。それが仕事だから当たり前だけど。これにしても、まあ節約になってるとも言えます。

自画自賛過剰になってきたので、私にできないありふれた技術を挙げましょう。それはズバリ、「料理」です。正確に言えば、まあ、やってできなくは、ないです。必要な材料を買ってきて、切って、調理して、味付けして・・・ということはできます。ただ、冷蔵庫にある材料から何が作れるかを考えたり、手早く野菜を刻んだり、魚をおろしてさばいたり、うまい具合に煮付けたり、といったことが、できません。味付けも、なんかいつも今ひとつ足りない感があるんですよね。口に入れても不快ではないレベル、といったところでしょうか。ましてや凝った包丁使いなどは、とてもとてもおぼつきません。だから、一人暮らしのときはもっぱら外食やコンビニのお世話になってましたが、これは経済的な点では大いに損失でしたよね。

食については言ったので、衣・住に関していえば、実はちょっとした裁縫は得意です。というより、服飾というと女性の仕事のイメージが強いですが、あれはむしろ男性的な設計感覚が必要なんじゃないかなぁ、と思ってます。住といえば、掃除や収納?ですが、こっちはまあ私ほど無関心な人間もいないんじゃないでしょうか。w というより、むしろ散らかっていた方が落ち着くんですよ。実際、きれーーいに片付けられた部屋に案内されると、お尻がムズムズしてきちゃいます。

それにお金は、例えあり余っていたとしても、下手をすると目減りしたり(円安)、一定額までしか返って来なかったり(ペイオフ)、稼いだ先から国に踏んだくられたり(税金)、技術は、そんな心配は決してありません。もっとも「時代についていく」という努力はしなければなりませんが、だから、自分の好きなことを仕事にしてる人は強いと思うんですよね。(エヘン)

というわけで、プロレベルの技術だと自分で思うなら本業にしてそれでお金を稼ぎ、ちょっとした技術はお金を節約するのに使うのが、賢い生き方かもね、特に田舎では、というお話でした。

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