田舎もんでもわかる!高梨のコンピュータ講座 Vol.0

小さい頃、「台風いっか」というのは台風のお父さん、お母さん、子供たちのことだと思っていた高梨です。昨日はものすごい風が吹き荒れていましたが、皆さんご無事でしたでしょうか?

さて、検索エンジンからのキーワードで察するに、弊社ブログにはカブやらN◯K語学番組キャプチャツールやらを目当てに来ている方が大多数かと思われます。駄菓子歌詞、弊社はれっきとした「IT屋」であります! カブいじりやら語学やらは趣味なんじゃぁぁ!!! 本業にも関係ねーこたねっけんがなーーー!

…つい取り乱してしまいました。orz 気を取り直して、「講座」なんてものを始めてしまった理由について述べてみたいと思います。

弊社が「製作所」と名乗る経緯に関してはFAQにも載せている通りなので割愛しますが、例えば、街の工務店さん、製作所さん、鉄工所さん、木工所さんetc,etc… が実際にされている仕事の大半は、何かを「作り出す」ことのみならず、何かを「修理する」ことだと思われます。実際、弊社も近在からご依頼いただく事としては「パソコンが壊れたのを直す」ことが主です。都内から受注する仕事においても、現状動いている仕組の問題点を改善することも含まれますから、「製作」所と名乗っている割には何かを一から新しく作り出す、ということは実は少ないのかもしれません。

そして、この世のありとあらゆる機械は原理的には「修理が可能」です。オイルやブレーキパッドといった消耗品の交換、懐中時計の歯車への注油、破断してしまった鉄材の溶接などなどなど・・・。

ただし、ことコンピュータに関しては、「何が原因で故障したのか」房州弁で言えば「あんでおいねーなっつったんか」が殊の外わかりにくい場合があります。

私が考えるに、これには二つ理由があります。ひとつには、故障した部分を(普通は)直接見ることができないから、もうひとつにはプログラムプロトコルといった「非物質的な構成要素(ソフトウェア)」が働きの大部分を占めるから、と思われます。

前者は自動車と比較してみるとわかりやすいでしょう。例えば、車を運転中にブレーキを踏んだらキーキー音が鳴り出したとします。さて、その場合、あなたが点検して対処すべきなのは、車のどの部分でしょうか? アクセル? エンジン? バッテリー?  それとも、ワイパー?

どれも違いますよね。当然ですが、正解は「ブレーキ」です。自動車のブレーキパッドの交換は手間がかかりますし、自他の命に関わるのでご自分で行うことはお勧めしませんが、整備工場に持ち込んだ際、ブレーキパッドが減っているのを「目で見て」確認することは可能です。他にも、マフラーに穴が空いていたり、各種オイル、フルードが減っていたり、タイヤの空気が減っていたり、あまりないことでしょうがギアの歯が欠けていたり、といった不具合の「原因」を、確認することができます。

が、コンピュータの場合、例えば半導体部品の「本当の故障部分」を調べるには、おそらく電子顕微鏡が必要でしょう。昨今はマザーボード(基板)上の部品も微小化しているので、ルーペと特別な半田ゴテを使って直せたらいい方で、普通は壊れた部品を丸ごと取り替えます。この「部品ごと取り替えられる」ことを「モジュール化されている」と言ったりします。

コンピュータ、特にパソコンはモジュール化が極度に進んでおり、日本の大手メーカー製パソコンも、中身はアメリカ・台湾・韓国・タイ・中国など世界中からの部品を組み合わせて作られています。(ちなみに、私が自分のバイクに手を加える際「社外品」や「外国製部品」を使うことにさほど抵抗を感じないのは、おそらくコンピュータ畑の感覚に慣れているからなのだと思います)

ただ、一般ユーザーの方にとって問題なのは「どの部品がおかしくなったのか」が直感的には判断しにくいことでしょう。パソコンの中身を見せられたことがあるなら、あの複雑な配線やら基板のどこがおかしいのか、見当がつかないはずです。

実は、コンピュータの物質的な構成要素(「ソフトウェア」に対して「ハードウェア」と言います)は、モジュールという単位で見れば驚くほど単純です。現在世に出回っているあらゆるコンピュータは本質的には二つの要素から成っている、と言ってもいいかもしれません。

色々書いてしまいましたが、先ほどあげた二つの理由のうち、後者は、これは説明しだすとキリがないですし、皆様からよく尋ねられる質問にお答えし、かつ、もう少し理解が深められるような知識を付け加える形で解説して行こうと思っております。私の本来の専門分野は実はこちらのほう、つまり医者で言えば外科医というよりは、内科医か精神科医に近いので、こちらをメインに取り上げます。

  1. 演算装置(CPU)と一次記憶装置(メモリ)だけ
  2. なんで英語なの?
  3. OSという発明
  4. コンピュータは仮想世界の住人
  5. インターネットはコンピュータ同士の糸電話ごっこ
  6. プログラマの襟はなぜヨレているか
  7. 世の中ソフトウェアでできている

 

いわゆる「パソコン使い方指南」「インターネットの便利な解説」ではないことにご注意ください。「免許を取って運転している人は車に乗っているのではない。メーカーや修理工場に乗せてもらっているだけだ」という人も世の中にはいますし、何の分野でもそうですが特にコンピュータ畑は、ちょっと踏み込んだことを知るだけで、かなり応用が効くようになるものです。

最後に、「講座」などと銘打ってしまいましたが私自身アマチュア出身で、専門的な教育を受けたわけではないことをお断りしておきます。内容が深淵に見えるとしても、専門家諸氏におかれては在野の一技術者の戯れ言とお受け取りいただき、間違いなど見受けられましたらご指摘いただければ幸いです。

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