「微分積分が何の役に立つのか」について浅草寺で考えてみました

この土日、消防団の愉快な仲間たちと、旅行に行って参りました。諸事情により詳しい説明は省かせていただきますが、あんなことこんなことがあって大変楽しい旅行でした。

で、酒の席で直人さんから「学校で習う微分・積分が一体何の役に立つのか」という至極全うな疑問が提されまして、その時はアルコールが入っていたこともあり、とっさにうまく答えられませんでしたが、帰りに寄った浅草寺で時間があったので、この疑問について鳩を見ながらとっくり考えてみることにしました。

そこで得られた答え。「役に立つどころの話ではありません。 世の中に出回っている機械の99%は微分・積分無しにはまともな設計さえおぼつかないはずです。」

例えば、ガソリンで動くエンジン。ガソリンエンジンはシリンダ内でガソリンと空気の混合気体を圧縮し、それに点火、燃焼・膨張させることによって動いていますが、この過程の設計には微積分が必須です。

あとは、例えば電力の計算、タクシー・運搬トラックの走行距離計算には積分が使われていますね。最近、第10の惑星が話題になっていますが、これを探すときの軌道計算にも使われています。

コンピュータの普及により、人間が手と頭を使って計算することは少なくなったかもしれませんが、微分・積分はやっぱり世の中で大いに役に立っています。

私の専門のコンピュータの世界でも高等数学はもちろん役に立っています。

  • 十分大きな素数の積は素因数分解が困難である、という事実は公開鍵暗号化技術に役立てられています。
  • 18世紀の聖職者ベイズが唱えた理論は、スパムメールの判別に活用されています。
  • マンデルブローのフラクタル理論はCGの分野で自然の風物を表現するのに利用されています。

数学の素養があればもっと詳しく答えられるんですが、文系なもんでこのくらいしか知りません。

ね、学問には役に立たないものなんてないんですよ。もっとも、「役に立つこと」が学問の存在理由ではありませんけどね。

Got Something To Say:

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

Copyright © 2024. Powered by WordPress & Romangie Theme.