拉致はテロではありません。

アメリカによる対北朝鮮の「テロ支援国家」指定が解除になり、日本の拉致被害者家族の方々がこれに強く反発しています。家族を国家ぐるみで連れ去った国に対して悪のレッテルを貼っておきたいという気持ちはよくわかる。が、それでも拉致はテロではないんです。

テロとは社会的不安を煽ることによって自分たちの主張を無理矢理通してしまおうとする手段です。爆弾をしかけたから刑務者を釈放せよ、とか、自分たちにこれ以上干渉すれば飛行機をビルにぶつけるぞ、とか。

北朝鮮の拉致は、(日本人の)誰にも気づかれないようにひっそりと行われたわけで、この点、いわゆるテロとは全く異なる、「国家的犯罪」です。これが例えば「米を送らないと日本人を拉致するぞ」とか「過去の朝鮮併合について謝罪しないからマンギョンボン号に爆弾満載して送った」とかいう話なら、立派な「国家的テロ」です。

だから、拉致被害者家族の方々、またメディアが「拉致はテロだ。だからアメリカは指定解除すべきではない」という論調になっているのをよく見かけますが、ちょっとこれは通らないと思うんですよね。


それにしても、と思うのが、北朝鮮の国民性についてです。軍が強い統制を布いているとはいえ、普通の国なら反乱なり革命なりが起こっていてもよさそうなものなのに、それがない。批判的精神が決定的に欠如していますよね。長く儒教の影響下にあったからなのでしょうか、これもかの国の文化的側面の一部なのかもしれません。

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