今まさに皆既日食が始まろうとしているところですが、これって実は全く稀有な現象なんです。いや、地球上で珍しいということではなく、全宇宙的に見て。
地球の大きさに比して月はかなりの大きさで、この比率をもった惑星系は太陽系の中には他にありません。これがまず珍しい。他の惑星も衛星を従えてはいますが、惑星よりもかなり小さいんです。
そして、地球と月が形を成してから、月は地球から徐々に離れています。よってこの二天体が生まれて以来、月と太陽の見かけの大きさが一致するのは、この数万年以内のことなんです。つまりタイミング的にも今だけしか見られないということです。
将来、恒星間旅行が実現し、100箇所の恒星系に訪れることができたとして、同様の現象がありうるのは地球だけだったとしても私は驚かないでしょう。
そして、それだけ稀有な現象を観測できる知的生命体が地球だけに誕生したというのは偶然のなせるわざなのか、はたまた神の意志なのか。なんともロマンを感じさせますね。