得をしているところって多々あります。いや、商売を抜きにして。
つい10年くらいまでは、パソコンを使える方が「異質」な存在でした。まあいわゆる「オタク」の目で見られたわけです。それが今や(自分でいうのもおこがましいと思いつつ)「花形産業」。今も昔もやってることはそんなに変わらないんですが。
自分に先見の明があったからだ、と誇りたいところですけど、実際はそんなものではありません。たまたまからくりというか物の裏にある仕掛けを知ることが好きで、たまたまその対象が計算機だっただけです。
で、つらつら考えてみるに、その原点は親父が年に1度箱根に行く度に買ってきてくれた手品セットにあるんじゃないかと思います。たぶん、帰りの電車の中で練習してきたのでしょう、家に帰るとそれを実演してみせてくれるわけです。小さな子供にとっては、どうしてそうなるんだろうと不思議でなりませんでした。十分子供に不思議がらせた後でタネを教えてくれる。こうして好奇心というか物の仕組みを知ることの喜びというのが満たされていった延長線上に今の自分があるのかなぁと思ったりします。