田舎の良さは Hackable (改良可能)であることだ、と思う。

 

さて、私の知り合いに、「どうすれば効率的な生活を送れるか」といったテーマでブログを書いている人がおります。もちろん役に立ちますし、私自身参考にさせてもらっています。

が、しかし。

ご存じの通り、私のブログでは、どちらかというと「お金をいかに使わないで事を済ませるか」ということを取り上げています。

上記のエントリなどは、全て「お金を出せば」解決できるものばかりですが、敢えてちょっとだけ工夫と手間を加えて、比較的安価に済ませています。我ながらチャチくてセコイことこの上ないとも思います。w

ただし、ですね、やっている当人としては、経済的な理由もありますが、その「ちょっとだけ工夫と手間」をかけることが案外楽しかったりします。また、何かを考案し実現するには、それなりに試行錯誤が必要ですが、その過程で得られるノウハウというのもあります。

例えばiPodデッキを自作したことにより、カーオーディオ関係にはかなり詳しくなりました。既製品のカーステやカーナビ、ETCの類なら、たぶんもう自分で取り付けられる自信があります。今後何か新しい製品が出てきても、そのノウハウというのは活かせます。

カブのタイヤ交換を「何の気なく」マイナスドライバーでやったせいで、自らチューブにボコボコ穴を空け、おかげでパンク修理までできるようにもなってしまいました。w タイヤレバーという400円しない工具を惜しんだがために、2本のチューブ代として3,000円使うハメになったわけですが、「今後は」自分でパンク修理もタイヤ交換もできるようになったわけで、その価値、プライスレス!・・・と自分では思うことにしています。orz

そして、自分の身の回りのことで工夫できることももちろんんですが、のみならず、概して田舎の生活というのはそういう工夫のしどころが沢山あると思うんですね。社会を変革する、とまで言ってしまうと政治家のスローガンになってしまいますが、そこまで行かない、ちょっとした「こうしたらいいんじゃないか?」という工夫をする余地は沢山あると思いますし、また実際に行なっている人も少なくありません。

改良の余地がある、ということは、それだけ不備(不便)な点がある、ということでもあるのですが、その不便な点を「耐え忍ぶ」のではなく、むしろ「楽しむ」ようにすると田舎の生活に順応しやすいのではないかと思います。

例えば。

都会ではまず見かけることがありませんが、鴨川でよく見かけるのは、コンビニやスーパーに腰掛けられるベンチが設置してある例です。これがお店のオーナーさんの親切心によるものであることは言うまでもありませんが、ではなぜそれを都会で見かけることがないのか、ということに考えを巡らせると、より理解しやすいでしょう。つまり、田舎のお店では高齢者の来客が多いので、来店するだけでも大儀に感じられるのです。といって店内に座れる場所を作ると長居されかねない。そこで、店外にベンチを置いて、徒歩で来られる方に一休みしてもらう。ベンチがある店とない店なら、お年寄りは前者を選ぶんじゃないでしょうか。

それから、先日見かけた例としては、ツイッターでもつぶやいたんですが、

市内のスーパーが、入り口に小学校の献立表を掲示していました。私は「ああ、学校の献立を参考に(子供のいない)主婦が栄養を考えたおかずを作るのにいいな」と思ったんですが、Facebookでは意外にも「これなら学校の給食と自宅でのおかずがかぶらなくていいね!」という反応がありました。なるほど、立場が違えば見方も変わるわけです。いずれにしろ、こういうちょっとした工夫は歓迎すべきだと思いますし、あわよくば自分の商売にも活かせる、かもしれません。

そしておそらく、こういうDIY的な方法を好む文化的傾向があるのは、多かれ少なかれ鴨川が「田舎」だからなのでしょう。ここでいう「田舎」というのは、農家や漁師が多いという意味で使っています。つまり、相手にしているのが丸出しの自然なので、その時その時にあった対応をしなければならない。去年まで使えた手も、今年になって使えるとは限らず、その場その場で問題解決をしていく必要がある、ということです。おおげさに言えば、毎日がサバイバル。w

でも、これはきっと悪い面にも影響を及ぼしていて、曰く「鴨川人は愛想がない・仏頂面だ」と言われるのも、人を相手にしているわけではないからなのかもしれません。もちろん愛想のいいお百姓さんや船方もいらっしゃいますが、まあ概して不愛想な方が多いんではないでしょうか。w

私には、「日本人よ、目を覚ませ!」と大上段から訴える気概も資格もありませんし、上記の如く「目の前の富、経済を優先するようなさもしい人間」でしかありませんが、社会を「具体的に」「少しだけ」よいものにすることなら可能性は誰にでもある、と思うのであります。

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