Category Archives: 地域社会

「ドジョウプログラマ」でありたいなぁ

私のしていることがプログラマなのかはさておき、まあ田舎に暮らしておりますと、IT企業と言ってもパソコン購入の相談に乗ったりとか、ちょっとしたWebアプリを作ったりだとか、パソコンが壊れたから直してくれというのに対応したりとか、ホームページの更新の仕方を教えてくれとか、LANケーブルの配線からクラウドシステムまで、ありとあらゆることをしませんと、生活していかれません。

一昔前はプログラマ定年38才説だとか、いや35才だとか色々言われておりました。プログラマはそのくらいの年齢になると体力が低下し、ゴリゴリコーディングすることができなくなる、だから早々に見切りをつけてSE(システムの設計をする人)になった方がいい、というのが通説のように言われておりました。

確かに納期直前の慌しさとかエンバグ対応とかは、それなりにハードで、◯日間貫徹なんてこともあるんですが、それは概してプログラマが自由を求める人種であるからであって、悪く言えば納期前にならないとエンジンがかからないプログラマが大半(だと思うw)だからなんだと思います。

では、コーディングが嫌か、と言われれば、断じて”NO”です。私の同期の中にはいわゆる上流工程やクライアントとの交渉、マネージメントの方向に行ってしまった人たちもいるんですが、彼らがやっていることが面白そうだとは思わない。

問題のあるプログラムを調査して長いこと原因がわからなかったバグを潰したり、顧客と電話でやりとりしながらライブ感覚でコーディングしたり、時には自分用に作ったソフトを利用しやすい形に直して公開して大衆から絶賛を浴びたり、もうそういう感覚が楽しくってしょうがない。そりゃあ時には辛いことはありますけど、それはどんな仕事だってそうですし、それを補ってありあまる達成感はこの職業でなければ味わえないんじゃないかな、と思ったりもします。

だから、私はドジョウプログラマでありたい。

ドジョウのように泥臭く、お高くとまって喋ることばかりが上手な上流屋さんに堕することなく、最新の技術トレンドを追い、ワクワクし、鍛え抜いた集中力と、なぜか身についた勘を駆使しつつ、下手くそなコードを量産していたい。そして見積りはやや強気で出す。w

そんな風に暮らしながら、田舎でうまい魚食いながら年を取っていければ、最高だよなぁ、と思う今日この頃なのです。

天津の田舎もんがNYに行く の巻 – Final

フェイスブックには現地でのレポートを載せておりましたが、こちらは更新しておりませんですみません。9月6日の早朝、無事帰還致しました。(`・ω・´)ゞ

ええと、最初に断っておきますが、ニューヨークでは、皆さんがご想像するような遊びは全くしませんでした。なぜって?食べ物が想像を絶するくらいまずいのに、そんな気まるで起きませんよ。「衣食足りて生殖を知る」と先人の言葉にもあるように(ウソ)、人間、食欲が満たされないとそういう気にはなれないもんです、なかなか。

2,3日ならともかく1週間以上滞在するのであれば、食品武装を万端に整えていくことを強くお勧めします。私は鈴木さんのアドバイスにより、カップラーメンとインスタント味噌汁を持ち込みましたが、これに大変救われました。

2日目の朝にして耐え切れず手をつけたカップラーメン

他に、削り節のパックや、固形コンソメ、梅干しなどもいいと思います。

それはさておきまして、ニューヨーク、観光という点ではなかなかよかったです。特にマンハッタン島のダウンタウン(南方エリア)は、ぶらぶら歩いているだけで、なんとなく映画で聞いたような地名に出くわし、「お、ここがあれかぁ」と飛び込んだり。キッチリキチキチ計画を立てて行くのは休日の過ごし方としてふさわしくない、と考えている私のような人にはオススメな観光地です。だいたい周りがガイジンばっかりなんですから、嫌でも異国情緒に触れることはできます。w

というわけで、ざっと現地で取った写真をご紹介したいと思います。

ほんとはこれ以外にも行ったところはたくさんあるんですが、あんまり写真撮るのが好きじゃないんで、有名なところを抜き出しました。

ところで、観光はまあまあ楽しめたんですが、えらく難儀したのが買い物や飲食店での注文など、やはり日常の生活に関わる事どもでした。

実は、ハリケーン・アイリーンの影響で、ニューヨークの前にデトロイトで一泊することを余儀なくされました。モーテル(?)みたいなところに泊まったのですが、そこでは食事を自分で取る必要があります。近くにコンビニのような店があったので、そこで買い物したんですが、レジに商品を持ち込むと、店員のオバチャンが “How are you?”と聞くんですね。学校英語だとたいてい “May I help you?” と尋ねられると教わるんですが、”How are you?”は教わってなかった。

で、教科書通り “I’m fine thank you, and you?” とニッコニコしながら答えたら、

相当けげんな顔をされました。orz

こういう場合、なんと答えるのが正解かというと “Fine, thanks.” くらいを、モゴモゴっとつぶやけば十分なようです。

あとは例えば食事するときにコーヒーを頼んだとしましょう。日本だと、砂糖やミルクはコーヒーに添えられて出てくるか、自分で勝手に使えるようになっています。が、アメリカではほとんどの場合、注文するときに”With milk and sugar?(砂糖とミルクは要りますか)” と尋ねられます。よくよく聞けばわかるんですが、こっちはそう尋ねられることを想定していないので、戸惑うんですね。これ以外にも、サンドイッチは温かいのにするか冷たいのにするか、ソースは何にするか、サラダのドレッシングは何がいいか、などなど、実にいろいろなことを尋ねられます。つらつら考えてみるに、奴らは、こういう選択肢が多ければ多いほどいいサービスなのだと考えている節があります。

こうした会話以外にも

  • デトロイトのタクシーではバスターミナルから空港近くまで、行きの3倍の料金をぼったくられたり
  • 宿のシャワーの出し方がわからず、20分以上バスルームで悩んだり
  • 夜中の3時に地下階で洗濯しようと思ったらクォーター(25セント硬貨)が足らなくなり、近くのコンビニまで3回両替しに行ったり
  • スーパーでうどんが売っていたので見ようとしたら、箱ががばっとあいて中身を床にぶちまけたり
  • ビールを買おうとしたら、レジのチャンネーに「あんた、年齢足りてんの?ID見せなさい」と言われたり
  • 楽しみにしていたグラウンドゼロは再建工事中で全く立ち入れないことがわかったり
  • おみやげに買ったビーフジャーキーは税関で取り上げられ、しかもピクルスが一瓶スーツケースの中で全開していたり

これ以上はないくらいズッコケまくりな体験ばかりでした。

ニューヨークを歩く上で覚えておいた方がいい英語の言い回しを2つだけご紹介します。それは “Excuse me, sir.” と “Can I have 〜?” です。

特に前者は必須で、やつらは自分の背後や周囲の状況に全くといっていいほど注意を払いません。通行人がいるにもかかわらず平気で道を塞ぎ、 談笑などしています。こういうときには、びびって回り道をするのではなく、丹田(へその下)に力を込めて “Excuse me, sir!”と、ややイラついている体ではっきり言うと、道を開けてくれます。後者は食事をするときももちろん使えますし、買い物にも、機内食の選択にも使えます。「キャナイハヴ」の後に自分の欲しいものの名前を入れればいいだけです。

あと、もしかすると道を尋ねられることがあるかもしれません。まさかとお思いでしょうけれども、実際私も何回も道を尋ねられました。どこから見ても日本人だったでしょうし、片手には地下鉄の地図を持っていたにもかかわらず、です。(さらに驚いたのは、なんとかそれを教えることができてしまったらしいことです。)そういうときは、”Sorry, I’m new to here.” でOKです。

ハリケーンのケツを蹴っ飛ばしながら地球の裏側まで出張って思ったことは、「やっぱり天津が一番いい」ということです。食べ物は何でも安い上にうまいし、子供だけで出歩いても全く心配ないくらい安全だし、気が効いて親切な人ばかりだし、公共交通が多少不便ではありますが、そんな欠点は補ってありあまるほどの長所が天津や鴨川にはあります。

 

天津の田舎もんがNYに行く の巻 – Part.4

最近このネタばっかりですいません。(汗) いよいよ明日早朝(6:55)、羽田を発つことになりました。

しかしここで思わぬ伏兵がっ! なんとハリケーン・アイリーンがアメリカ東海岸を襲いつつある模様。NY現地時間で27日の正午以降は市内の公共交通機関(バス・地下鉄など) が全面的に不通になるとのことです。Σ(゚д゚lll)ガーン 現地に住んでいる方によると「こんな事態は今までなかった」とのこと。俺、今まで自分が折り紙つきの晴れ男だと思ってたんですが、ちょっと考えを改めることにしました。orz 先日はバージニア州でM5.8の地震があったし・・・。

まあでも、約1週間の滞在期間ですし、1日や2日カンヅメになるのも得難い経験と思えばなんくるないさー、と思うことにします。ハリケーンにも負けず、地震にも負けず、天津の田舎もんはニューヨークに行って参ります!(`・ω・´)シャキーン

末尾になりますが、ここまでの準備の間、現地の友人や、弊社社員鈴木さん、友人・知人その他色々な方から、貴重なアドバイスをいただきました。どうにか出発まで漕ぎ着けられましたのも皆様のおかげでございます。また、私が不在の期間中お客様はもちろんのこと、地域社会でおつきあいいただいている方々にはご不便をおかけ致しますが、なにとぞよろしくご了承くださいませ。

それでは行ってきまーす!ε=ε=ε=ヾ(´∀`*)ノ

「すばらし」くて「画期的」なものなら、「身銭を切って」か「儲けを視野に入れて」やるべき。

ああもう、ほんとはこんなエントリなんて書きたくないんです! 人の発言ややっていることに外から批判を加えるなんてカッコ悪いことこの上ないと自分でも思います。が、自身の良心と信念に照らし、心を鬼にして言わなければならないことも、世の中にはあると思い、書いております。

さて、何をそんなに憤っているかというと、祭りがあったので久しぶりにネット上の情報をチェックしていたら、房日新聞のサイトに7月21日付で下記のような記事が掲載されていました。(中略と強調は高梨)

鴨川のまちづくり支援事業 応募した10団体 すべてに補助金

鴨川市は20日、市民グループが提案・実施するまちづくりの取り組みを支援する今年度の「みんなで育て鯛!まちづくり支援事業」の採択結果を発表。事業提案のあった10団体すべてに対し、補助金交付を決めた。

採択団体と事業計画の概要は次のとおり。
(…中略…)
【立ち上げ支援コース】=補助金上限10万円
(…中略…)
▽かもナビ市民交流メディア創造プロジェクト=市民参加型の市民活動ポータルサイト、市民交流メディアの構築

一瞬、目を疑いました。「え?かもナビって補助金受けるの?しかも、2008年からやってるのに今さら『立ち上げ支援コース』???」

「補助金受けるのがなんで悪いの?」と思われる方も多いかもしれません。私自身、(社)鴨川会議所の活動などで、少なからぬ助成金をお預かりしながら事業を担当させていただいた経験もありますし、補助金なり助成金を受けること自体を云々したいわけではないのです。

ガマンがならないのは、「中の人」の一人が2008年5月30日付でこういうことを書いていることです。(強調は高梨)

補助金体質から脱却しよう!

ここ最近、鴨川市の観光関連(もっと言えば、街づくり)プロジェクトに参加しているが、鴨川のみならず、全国どこでも染み付いてしまっているのが補助金体質である。
さまざまな団体、組合が存在するが、そのほとんどが補助金をあてに運営している。まず補助金ありき、の世界なのだ。
もっとも補助金を拠出している自治体ですら、国や県からの補助金を期待しているのだから、これは全体的な問題と言える。

私は補助金自体は否定しない。
だが、いまの補助金のあり方は根本的に間違っていると思う。
以前、長い年月が経過し、自己改革が行われていないと、組織のための組織になってしまう、ということを述べたが、補助金もまさにその通り。
初心を忘れて、利害のからんだ、各方面の自治体や団体を維持するためのお金になってしまっている。

何かプロジェクトをやる、というときに、真っ先に補助金は下りるのか、下りるならいくらあるんだ、という話になる。
これでは本末転倒である。

本来は何かプロジェクトを進めるにあたって、これはすばらしいものだが、財源的に足りないから、一部を補助金で補ってもらおう、というのが補助金のあるべき姿である。
これが逆になってしまっているのだ。

私は声を大にして言いたい。(というか、機会あらば言っているが…)
補助金体質から脱却しようではないか。
補助金ありきの議論ではなく、自分たちの知恵を出し合い、工夫して、いかに自主財源、自分の体力の中でできるかを考えるべきだ。
もちろん大きな困難は待ち受けているだろうが、それと対峙し、乗り越えていくところにプロジェクトの醍醐味があるのであり、さらに乗り越えたとき、それは大きなノウハウになるのである。

いま取り組んでいるポータルサイトだって、私は新たな補助金を安易に引っ張るのは反対だ。
それじゃ、おもしろくない。
お金がない中で、各団体も、また制作会社も、いかに工夫をしてすばらしいものを作り上げるのか、そこに本当の価値がある。
それができたら、それこそ、全国の画期的なモデルケースの一つになることは間違いない。

私はかつて経営者であったとき、基本的に外部のお金は一切入れなかった。
補助金もこちらから率先して頂いたことはまずない。
他人のお金を入れて、資金潤沢の中、経営をするのは確かに財政的には楽だろう。
だが、全くおもしろくないし、そういった経営は経営の一番の醍醐味を自ら放棄してしまっているようなものだと思う。

「マネーの虎」というテレビ番組があった。
成功した経営者が起業を目指す人のプレゼンをきき、納得すれば投資する、という番組である。
だが、私は投資された人は必ずしも成功者にはなれない、とよく社員に言っていた。
それはこれまで述べてきたことである。
最初から目標資金の中でやったって、おもしろくないからだ。
そこに経営ノウハウは見出されるはずがないのである。

鴨川ポータルサイトを進めていく中で、みな予算の心配をする。
確かにそうだろう。
これだけ規模のでかいウェブサイトを構築するのだ。
普通に考えたら、莫大なコストがかかりそうなところである。

だが、私は「心配いりませんよ。なんとかなりますから」と話す。
根拠も自信もある。
今回少なくとも作り手の一人である私は、このプロジェクトを案件の一つとしてとらえていないからだ。仕事としては考えていないからだ。
むしろ、鴨川を愛する、郷土を愛する一人として、自分のできることをそれを何よりも優先して実行することに重きをおいているからである。

最初から予算を決めてしまっては、その予算内の妥当な仕事しかできない。
そんなのはおもしろくない。
予算は二の次。内容重視。
これだけの内容をたったこれだけの予算でがんばってやったのだ、というところに本当の仕事の価値もある。

いまこそ、補助金体質から脱却しよう!
それが地方、もっと言えば、日本を救う一つの端緒となる。

内部的な事情はよく知らないのですが、トップページに「有料バナー募集」のバナーや「リンクのお願い」がずっと載っている辺りから察して、失礼ながら予算が潤沢にあるわけではないんだろうなぁ、ということはお察ししておりました。補助金を受けるに当たって上の記事を書いた岡野氏の一存で決定したわけではない(願わくは)だろうこともわかっております。

がしかし、こうまで書いたのなら、

「俺達絶対補助金なんてもらわねーから。w 自分らで金が入ってくるようにするつもりなのに10万ぽっちの補助金ってどんだけwww」

くらいの気概は見せて欲しかったのでありますよ。orz

もちろん「年々歳々花相似たり、歳々年々人同じからず」と申しますし、3年も経っておりますから、今とは事情が異なるということもあるでしょう。ただ、逆に言えば、3年もやっていて、まだ「立ち上げコース」という名の補助金に依存しなければならないのだったら、いっそのこともうやめ(以下自粛

かくいう私自身も地域ポータルを作っては潰し作っては潰してきた身ですので、あんまり偉そうなことを言えた立ち場ではないのですが、補助金はもちろん、他の人を巻き込んでまでやろうと思ったことは1ナノ秒もありませんでした。私がやった当時は「ポータル?何それおいしいの?」くらい認知度でしたし、第一他人を巻き込むと自分のやりたいようにできないですし。だいたい1人でも100人分、1000人分のことができるのがITのいいところなのに、それが体現できなくて何がポータルサイトかと。

ああもうこういうこと書いてる自分が情けなくなって、マジでなんかやりたくなってきた! 結果どうなるかわからんけど、やれるだけのことはやってみる!

世界で3番目に有名な「高梨」かつ 鴨川市で1番の「IT企業」になりました。(゚∀゚)

SEOなる言葉に全くといっていいほど興味がわかないなんちゃってIT企業社長の高梨です。

今日、あるお客さんのところで雑談をしていたら「この前『高梨』って検索したら高梨君の会社がずらっと出てきてびっくりしたよー」という話になりました。前からサジェスト(検索キーワードを途中まで入れると候補が表示されるやつ)で「高梨it」がちらちらしているのは知ってたんですが、試しにYahoo!にて「高梨」で検索してみたら

  1. タカナシ乳業株式会社
  2. 高梨臨オフィシャルブログ
  3. 高梨臨Wikipediaページ

に続いてなんと4番目にランクイン! 最近ジャンプスキーで名を馳せている「高梨沙羅」ちゃんを大きく抜き去り、実効順位としては第3位です。

まあもちろん「高梨」姓自体が、鈴木・佐藤・高橋などのメジャー苗字に比べたら少ないってのもあるんですけどね。。。

では、「鴨川市  IT企業」ではどうか。平素、不遜にも「鴨川のGoogle」を自称している弊社としてはいいところを狙いたい。

というわけで、ドン。

トップに来ていました。これって、ある意味地域一番店ってことですよね? その割に儲かってないのはなぜなんでしょうか? orz

どうせなんかSEOやってるんでしょ、と言われそうですが、ほとんど何もしてません。サイトマップも作ったほうがいいんだろうなーとは思いつつ作ってないですし、アクセス数もたまーに(2,3カ月に一回)くらいチェックするくらいで、これといって対策らしい対策はとってないです。

ま、SEOなんて姑息な手段によらずとも、面白いコンテンツを定期的に載せていけば自然とアクセスなんて稼げるもんです。

Excel 2003 で共有フォルダの .xls ファイルを開くのにものすごく時間がかかる件

未だMicrosoftプロダクツから脱却できない、しかも諸々の事情により、新バージョンに乗り換えることのできない皆様こんにちは。

弊社のあるクライアントから「ストレージサーバ内のファイルの開きが悪い」との報告を受け、この何日か原因を探っておりました。「悪い」ってのはどういうことかというと、開くのにものすごく時間がかかり、タイムアウトしてしまい、その結果としてExcelが落ちるということでした。

私のVirtualBox内では現象が再現できなかったため、わからずにいたのですが、今日客先でぐぐったら意外な原因であることが判明したのでお知らせしたいと思います。

こちらにあるように、この現象の原因は、最近配布された「Microsoft Office File Validation Add-in (OFV: Office ファイル検証機能)」にあるようです。実際、弊社の環境でもこのアドインをインストールした状態で、共有フォルダ内の .xls を開こうとしたらやはり「開きが悪」くなりました。

さらにM$らしいというか、上記ページに書いてあるレジストリの位置が間違っています。w 大丈夫か、M$ !

誤:HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Office\11.0\

正: HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\11.0\

というわけで、この不具合を回避するレジストリを配布させていただきます。

OFV-fix.zip

OFV-fix.zip

 

ご注意! このレジストリを適用する前にバックアップを取ることを「強く」お勧めします。また、適用したことによる引き起こされた不具合・データ消失・その他いかなる損害についても、弊社は一切責任を負いません。適用はご自身の判断にて行ってください。

というか、M$の尻ぬぐいは勘弁して欲しいっす。。。みんなLinux使ってHappyになろうぜ!

震災で学んだ情報管理

改めて申し上げますが、この度の震災で被災された方々には心よりお悔やみ、お見舞い申し上げます。

さて、私もこの1週間というもの、ネット、マスコミから随時情報を得ていました。その過程でいくつか分かってきたことがあるので、整理しつつまとめてみたいと思います。

ネット、特にツイッターはかなり有効

もちろん、不確かな情報やデマが出回ることもあります。しかし、何分か経つとほぼ例外なく「それはデマだ」という、裏が取れたもっと信頼に足る情報も必ず流れます。

私の場合、フォローしている(こちらから注視している)人は456人、フォローされている(私に注目している)人は400人といずれにせよそんなに多くないのですが、それでも今回は必要充分な情報が回ってきました。

また、今回、「拡散希望!」の類は敢えてリツイートしませんでした。それが本当かどうか、私にはすぐに判断できませんし、裏が取れるツイートが回ってくるころには、すでにもっと大きなメディア(ブログやマスメディア)で取り上げられていたからです。

「じゃあツイッターの意味ないじゃん」と思われるかもしれませんが、それ以外にも、自分なりの意見だったり、日常的なつぶやきなどもあるわけで、それはそれで心を落ち着かせるのに大変有効です。

ツイッターのみならず、Facebookで知り合った海外の友達(地震の前に急に増えました。主にカンボジア)からも応援のメッセージを沢山いただきましたし、また日本人以外とチャットなどしていると一時気が紛れていいものでした。

福島原発については、国内マスコミと併せて海外メディアのWebページも見ていましたが、避難区域、および関東周辺には問題視されるべき量の放射能はないという点で報ずるところはほぼ一致しておりました。もちろん、原発プラントの状況は今なお予断を許されない危機に見舞われてはいますが、ひとまず政府・東電の情報を信頼してもよさそうです。

むしろ今回ひどかったのは・・・

政府当局および東電、またそれを報じるマスコミ各社でした。主なものを挙げてみると

  • 原発事故発生当初の情報の混乱。特に内閣・原子力保安院・東京電力それぞれ言うことが違っていた。これでは国民の不安を徒らに煽るだけです。特に保安院の最初の会見はやった意味が全くなかった。
  • 記者会見で質問する記者の質。見ているこちらが東電に同情したくなるくらいの高圧的な質問。また会見に臨むまでにできたはずなのに、ろくな勉強もしていないことがまる分かりでした。私たちは記者さんたちも、見ているのですよ。
  • 今だに続く政府の情報公開の遅れ。枝野官房長官の冷静で的確な応答には感心させられましたが、それを差し引いても政府の情報公開への煮え切らない態度は不満が募ります。特に野党時代、あれだけ自民党政権に情報公開を求めていた民主党にしては全くその点不足している。

などの点でしょうか。原子力発電所やガスタンクなど、危険性の高い施設を扱う大企業は災害時、現場で復旧にあたる担当者はもちろんですが、それと併せて災害広報担当者を設け、わかりやすく正確な情報を知らせる備えをしておいていただきたいものだと思いました。日本では否定的な意味で使われることの多い「レトリック(修辞学)」ですが、こうしたときには大変役に立ちます。

大切なのは「心のフィルタと理解力」

私の周りには、比較的しっかりした人が多いのでその点安心してはいるのですが、このような時はパニックに陥り、判断力を失うことが一番危険です。自分だけでなく、他の人をも巻き込み、影響を広げることにもなりかねません。

またそうならないためにも、時々刻々と流れる情報を理解し、評価し、判断をくだす能力も必要です。卑近な例で恐縮ですが、一発目の地震が起こってから避難所に避難したのは近所ではうちの母だけでした。幸い、この辺りは被害も少なくて済んだので、取り越し苦労と今になっては笑えます。ただ、もし東北のような大津波になっていたら、笑うことさえできなくなっているわけで、それを思うと背筋が凍ります。そういう意味で、手前味噌ながら、母の判断は正しいと言えるでしょう。

今もなお余震は続いていますし、原発プラントでは懸命の作業が続けられています。復興に向けての生活支援も官民あげて始まっています。また残念なことに義援金詐欺も発生しているようです。まだまだ油断は禁物、とはいえ、的確な判断力を失わず、社会を止めず、復興に向けて一歩ずつ歩んでいきましょう!

[東北地震]弊社および高梨の状況について

お客様各位ならびにおつきあいいただいている皆様

日頃は大変お世話になっております。代表取締役 高梨でございます。
海に近いところに在しております弊社について、ご心配いただいているかと存じjます。まず、私自身、および家族ともども無事でありますことをお知らせさせていただきます。物質的な被害も被っておりません。

以下、弊社でご提供しておりますサービスにつきまして、状況をお知らせ致します。

メーリングリストをご利用のお客様

メーリングリストが稼働しているシステムは米国にホスティングされております。よって今回の地震による影響はほぼないと存じます。ただし、国内回線事情により、大容量のメールが発信できないなどの事象が発生するかもしれません。回線の復旧をお待ちいただいてから送信いただきますようお願い致します。

Webサイト、ブログ等を弊社でお預かりしているお客様

サイトのデータは東京のデータセンターに保管されております。これを書いている時点で全てのデータに異常は発生しておらず、安全に保管されていることを確認いたしました。

コンピュータ、その他修理などでハードウェアをお預かりしているお客様

物理的な被害は全く被っておりません。引き続き、修理作業を継続させていただきます。

その他、弊社内部の情報・データに関して

地震発生直後、ファイルサーバを安全な場所に退避いたしました。現在復旧作業にあたっておりますが、業務への支障は全くありません。

鴨川市内の状況について

海に面している当市にお知り合いがいらっしゃる方のためにお知らせします。私(高梨)が昨日、消防団で待機中に見聞きした範囲では、一部地域で停電が発生しましたものの、人的な被害および家屋の浸水・倒壊などは起こっておりません。報道されているように、今回の震災の被害は想像を絶する規模になっておりますが、当地では幸いにも比較的被害が少なく済んだ地域と言えます。

最後に、今回の地震により、亡くなった、あるいは被災された方々へ衷心よりお悔やみ、お見舞い申し上げます。皆さま、どうかご無事でいらっしゃいますよう。

10分じゃできなかった “Hello World” on JRuby/GAE までの長い道のり

Google App Engine が Ruby信者にとっての踏み絵に思えて仕方のない三寒四温の今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

Chiba.rb の会合をなんと鴨川でやるということになり、迂闊にもこんな発言をしてしまいました。

https://groups.google.com/group/chiba_rb/msg/ff7c6ebb9fe22058?hl=ja

高梨@鴨川です。
こしばさん、お誘いとご提案、本当にありがとうございます。 m(__)m
鴨川での開催はいつでもウェルカムです。場所取りはなんとかしますので。
あと、わたし的にご提供できるネタとしては

* RoR on GAE (環境は構築したものの未着手w)
* mod_rubinius 構想 (計画段階)

という非常に中途半端なものがあります。(笑 まあ勉強会のために勉強するのが自分のためにもなる、と思っておりますので ご容赦ください。
皆様、これからもよろしくお願い致します。

場所取り云々は知り合いに頼んだのでなんとかなるとして、問題は発表するネタのとこです。

最近、仕事の案件はPHPべったり、ホビープログラミングはGAEのPythonべったりだったので、Rubyからは遠ざかっていました。まあこんな記事もあることだし、ちゃっちゃとできるっぺ、とタカをくくっていました。そんなところが房州天津人の甘いところです。現実はいつも厳しいもの。

ええとまず、ソフトは出来る限り最新の物をというポリシーで生きてますので、/usr/local/bin/ruby -v の出力はもちろん1.9.2-p180でした。でも、これが良くないらしいということに気づいたのが、作業開始から 30分ほど経ってから。

で、rvm というもので複数バージョンのRubyを共存できるらしいと知り、rvm環境内に1.8.7系をインストールするのに20分。

さて、大変なのはここからでした。まず、「10分ではじめる GAE/JRuby (OAuth + Sinatraのサンプル)」という記事の日付ですが 2009年9月3日になっています。つまり、もう1年以上前の情報。そこからたどれるのもそれより前のものです。というわけで、JRuby/GAE にも変更があります。

結果としては以下のような手順になります。

$ rvm install 1.8.7
$ rvm use 1.8.7
$ gem install google-appengine -v "0.0.19"
$ cd /to/your/source/directory/
$ appcfg.rb generate_app appid
$ dev_appserver.rb appid

これで開発用ローカルサーバが立ち上がりますが 、

javax.servlet.ServletContext log: WARNING: no rackup script found. Starting empty Rack application.

という不吉な警告が出ます。http://localhost:8080/にアクセスすると、案の定

Internal Server Error (500)

になります。で、これの原因は jruby-rack のバージョンが「新しすぎる」ためで、Gemfile 中で1.0.6 未満を指定するとうまくいきます。こんな感じ。

$ cat appid/Gemfile
# Critical default settings:
disable_system_gems
disable_rubygems
bundle_path ".gems/bundler_gems"
# List gems to bundle here:
gem "jruby-rack", "< 1.0.6"
gem 'appengine-rack'

で、改めて dev_appserver を立ち上げて、ブラウザでアクセスすると・・・

Hello

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! 表示されました!

コマンドラインだけ並べるとなんてことないですが、原因追究してもエラーメッセージぐぐっても思うような情報が得られなかったり、でさんざん苦労しました。

つーか最新バージョンでうまく動かないってのはどうなんでしょーね。私の環境を書いておくと

$ uname -a
Linux messarina 2.6.35-27-generic #48-Ubuntu SMP Tue Feb 22 20:25:46 UTC 2011 x86_64 GNU/Linux
$ lsb_release -a
No LSB modules are available.
Distributor ID:	Ubuntu
Description:	Ubuntu 10.10
Release:	10.10
Codename:	maverick$ java -version
java version "1.6.0_24"Java(TM) SE Runtime Environment (build 1.6.0_24-b07)
Java HotSpot(TM) 64-Bit Server VM (build 19.1-b02, mixed mode)

こんな感じで特別なわけではないんですが。

Railsまでたどり着くにはまた別の道のりが必要でしょうが、ここまでの作業で私は心が折れました。orz

とりあえず自分がやりたいことにRailsは必要なくて、JRubyが動けばいいだけなので、今日のところはここまでにします。皆さまの健闘を祈ります。

クラウド/ソーシャル/スマホ時代のLUG(Linux Users Group)の意義って?

今回は地元ネタではなく一部知人に読んで欲しくてこんなエントリを書いています。詳しくない方にも理解しやすいように適宜解説を挟みます。

昔々、といっても10年くら前ですが、地域LUG(Linux Users Group)が日本各地で勃興した時期がありました。Linuxとは何か、というと、誰でも自由に(もちろん無料で)使え、ソースコードも公開されていて、改変も自由、という技術に詳しい者に取っては大変魅力的なOSのことです。(同じような方針で開発されているOSは他にもいくつかありますが、Linuxが一番普及しているでしょう)

で、そのLinuxに魅せられた人たちが、中央(主に東京)だけでなく、地方(主に都道府県単位)にも同好会を作ろう、という趣旨の元に立ち上がったのが「地域LUG」です。大学のあった草加から千葉に移り住んだ私も CLUG (Chiba Linux Users Group) の立ち上げ、運営に参加しました。

当時はITバブル(?)の真っ最中だったので、サーバー(インターネットの向こう側にあるコンピュータ)分野で高い信頼性を誇っていたLinuxは大変持てはやされていました。何より、私が前々職で何をやっていたかといえば、そのサーバーコンピュータを作ることでした。「作る」といっても、コンピュータの部品を組み合わせてモノを作るのではなく、出来上がっているハードウェアに必要なソフトをインストールし、顧客の要求にあったものにする、という作業が主になります。Webプログラミングは、どちらかというとその延長線上で始めたことで、故に特定の言語にこだわらず、あっちの言語を覚えてはこっちの言語もかじり、という感じで勉強してきました。まあ「狭く深く」というより「広く浅く」やってきたと言えばいいでしょうか。

それはともかく、CLUGでの経験はやっていて大変楽しく勉強になり、また何より貴重な人脈を得ることができました。具体的にはどういう活動をしていたか、というと

  • 自分のPCにLinuxをインストールすることができなくて困っている人のためのインストール大会
  • 各種勉強会
  • 幕張で行われたIT系の展示会と連動した大々的な飲み会(主催がCLUG)
  • 散発的に行われる、いわゆる飲み会w

などなど、まあ勉強半分親睦半分といった感じでした。もちろんそれなりの規模でやろうと思ったら、打ち合わせ・準備はしなければなりませんけれども、それはそれで、当時のコミュニケーション手段(メーリングリスト・IRC)を駆使して行ったりして、面白いものがありました。

しかしながら、時は移り、「ゆく河の流れは絶えずして しかももとの水にあらず。」 当時、(ネットの裏側で働く者の間では)あれだけ持てはやされていたLinuxも、それ自体が注目を浴びることは少なくなりました。というより、「あまりに普通になりすぎて、希少価値を失った」と言えばいいでしょうか。

例えば今、何かネット上のサービスを立ち上げるに当たり、サーバ用のコンピュータを購入し、Linuxあるいは他のサーバ用OSをインストールし、T1回線に繋ぎ、といったことをするでしょうか? 普通にWebサイトを立ち上げたいならWebホスティングを契約すればいいですし、ちょっと凝ったことをするならVPSを契約し、予め開発方針が決まっていてスケール性が重要視されるのであれば、クラウド上にサービスを構築するでしょう。いずれにしても、いわゆる「OSのインストール作業」を開発者が行うことは少なくなりました。

ネットの向こう側でなく、「目の前にある端末」の方ではどうでしょうか? ビジネスユースであればWindowsの入ったPCが今だに優勢でしょうが、Ubuntu Linuxなどは、初心者でも簡単にインストールできるようになっていますし、何より携帯端末OSとして目下iOSを追撃しているAndroidはLinuxをベースに作られています。つまり、DoCoMoのHT-03A, Xperia, Galaxy S/Galaxy Tab, AUのISシリーズ、そして私が使っているNexus Oneなどなどのスマートフォンを使っている人は、そう意識しているかは別にして、立派なLinuxユーザということになります。

そうそう、企業でよく使われているNASあるいは「パーソナルクラウド」と呼ばれる製品も、中に入っているOSはおそらくLinuxでしょう。そして、昨今の家庭に普通に置いてある薄型テレビのOSもLinuxになっていると聞いたことがあります。つまり、茶の間で笑点を見ているおばあちゃんもLinuxユーザ。w

そうなんです。今や我々が一時期躍起になっていたような普及活動をするまでもなく、Linuxは「当たり前」になってしまいました。その自由度・柔軟性・信頼性の高さの故に。「見よ、Linuxは遍在する。」 リーナス自身、「OSは誰からも見えない存在になるべき」と言っていますし。

さて、そこで提起したいのが、「地域LUGの存在意義」です。もちろん、「もう意味が無いからやめよう」というのが論旨ではありません。Linuxというキーワードの意味が希薄になった今、どうやって運営するのがいいのか、を考えたいと思うのです。まあ、もう少し早く気づけ、というツッコミは無しで。w

例えば、Webサイト。越後Linux Users Groupさんのサイト(Wiki)に各地域LUGサイトへのリンク集があります。チェックすると、事情はどこも似たようなものらしく、404 Not Found, NXDOMAINのオンパレード(笑)。また、サイト自体は存続していても、長らく更新されていなかったりで、残念な感じが漂います。かくいうCLUGも人のことは言えず、辛うじてメーリングリスト用のMXレコードは有効ですが、Webからアクセスできる情報はありません。

先ほど、Linuxそのものは脚光を浴びなくなった旨のことを書きましたが、インターネットそのものは衰えるどころか、そこに流れる情報量は益々増えつつあります。潮流としてはWeb 2.0、そしてSNS, Twitter, SBMなどのソーシャルメディアの発達はこの記事を読まれている方なら先刻ご存じのことでしょう。

もちろん、Webだけがネットではありませんが、LUGをコミュニティとして考えた場合、その「中の人」に注目を当ててもいいのではないか、と思います。その一つの手段として、ソーシャルメディアを利用し、参加者の ブログ、ツイート、ブックマーク をアグリゲートして見せる、というのもありなのではないかと考えます。まあ、その場合、Linuxに関係のない内容も載ることはあるでしょうけれども、そうした面も含めて「中の人」自体をコンテンツにすると考えていただければ。

でもね、分かってるんです。いくら「先進的な、管理しやすい、見た目もきれいな」サイトを作ったって、結局は各人のモチベーションが大事なんだって。そのコミュニティの活況というか臨場感というか勢いのあるなしというのは、どうしたって読み取られてしまうものです。私自身、企業のWebサイトを一見すれば、その会社がどんな感じか、だいたい分かります。それは、いくらデザイナーさんが一生懸命ピクセル単位のデザインにこだわっても、いくらプログラマがAjax/Flash使って使いやすいUI使っても、いくらSEO屋さんが被リンク数増やしても、わかるものなんです。

とりあえず、Webに関しては「私自身の実験・趣味」として再構築したいと思います。そっから先、どうするかは、古き良き時代に行われていたように、飲みながらでも考えましょう!

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