Category Archives: Hacking

サーバ移行に便利な iptables 2 行

IT配管業の皆様こんにちは。へなちょこ鯖管の高梨です。

さて、既存のWebサービスを新サーバに移管したり、一時的に別サーバで動かしたい、なんていうときは、どうされていますか?

  • サービスを止めずに、
  • データの整合性を保たなければならず、
  • さらにDNSの設定は諸般の事情によりいじれない

という過酷な条件のもと、なんとかしなければならなくなったら、もう泣きたくなっちゃいますよね。

そんなあなたにご紹介したいのが、以下の iptables 2行。ご存じの方も多いかもしれませんが、私的に大きな収穫だったのでお知らせしたいと思います。

以下、1.1.1.1が旧サーバ、2.2.2.2 が新サーバ、HTTP(80/tcp)を移管したい、とします。1.1.1.1上で実行します。

# iptables -A PREROUTING -t nat -p tcp -d 1.1.1.1 --dport 80 -j DNAT --to-destination 2.2.2.2:80
# iptables -A POSTROUTING -t nat -p tcp -d 2.2.2.2 --dport 80 -j SNAT --to-source 1.1.1.1

 

これだけで、転送用のデーモン(プロキシ)などを立てるまでもなく、旧サーバの80/tcpへのアクセスは新サーバの同ポートに転送されるようになります。もちろん、アクセス元の制限はありません。一旦旧サーバを経由するので、若干アクセス速度は落ちますが、カーネル動作ですし、日本国内での転送であれば、そう遅くはならない、と思います。DNSのキャッシュに悩まされることもなく、大変便利。

キモは2行目の SNAT でして、これでパケットの送信元IPアドレスを旧サーバのものに書き換えています。1行目だけだと、送信元IPが書き換わらないので、帰りのパケットが正しい経路を経て帰ってきません。

私もiptablesは必要に迫られたら調べるクチなので、動作は保証しかねますし、これ以上の説明はできませんが、参考になれば。

10分じゃできなかった “Hello World” on JRuby/GAE までの長い道のり

Google App Engine が Ruby信者にとっての踏み絵に思えて仕方のない三寒四温の今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

Chiba.rb の会合をなんと鴨川でやるということになり、迂闊にもこんな発言をしてしまいました。

https://groups.google.com/group/chiba_rb/msg/ff7c6ebb9fe22058?hl=ja

高梨@鴨川です。
こしばさん、お誘いとご提案、本当にありがとうございます。 m(__)m
鴨川での開催はいつでもウェルカムです。場所取りはなんとかしますので。
あと、わたし的にご提供できるネタとしては

* RoR on GAE (環境は構築したものの未着手w)
* mod_rubinius 構想 (計画段階)

という非常に中途半端なものがあります。(笑 まあ勉強会のために勉強するのが自分のためにもなる、と思っておりますので ご容赦ください。
皆様、これからもよろしくお願い致します。

場所取り云々は知り合いに頼んだのでなんとかなるとして、問題は発表するネタのとこです。

最近、仕事の案件はPHPべったり、ホビープログラミングはGAEのPythonべったりだったので、Rubyからは遠ざかっていました。まあこんな記事もあることだし、ちゃっちゃとできるっぺ、とタカをくくっていました。そんなところが房州天津人の甘いところです。現実はいつも厳しいもの。

ええとまず、ソフトは出来る限り最新の物をというポリシーで生きてますので、/usr/local/bin/ruby -v の出力はもちろん1.9.2-p180でした。でも、これが良くないらしいということに気づいたのが、作業開始から 30分ほど経ってから。

で、rvm というもので複数バージョンのRubyを共存できるらしいと知り、rvm環境内に1.8.7系をインストールするのに20分。

さて、大変なのはここからでした。まず、「10分ではじめる GAE/JRuby (OAuth + Sinatraのサンプル)」という記事の日付ですが 2009年9月3日になっています。つまり、もう1年以上前の情報。そこからたどれるのもそれより前のものです。というわけで、JRuby/GAE にも変更があります。

結果としては以下のような手順になります。

$ rvm install 1.8.7
$ rvm use 1.8.7
$ gem install google-appengine -v "0.0.19"
$ cd /to/your/source/directory/
$ appcfg.rb generate_app appid
$ dev_appserver.rb appid

これで開発用ローカルサーバが立ち上がりますが 、

javax.servlet.ServletContext log: WARNING: no rackup script found. Starting empty Rack application.

という不吉な警告が出ます。http://localhost:8080/にアクセスすると、案の定

Internal Server Error (500)

になります。で、これの原因は jruby-rack のバージョンが「新しすぎる」ためで、Gemfile 中で1.0.6 未満を指定するとうまくいきます。こんな感じ。

$ cat appid/Gemfile
# Critical default settings:
disable_system_gems
disable_rubygems
bundle_path ".gems/bundler_gems"
# List gems to bundle here:
gem "jruby-rack", "< 1.0.6"
gem 'appengine-rack'

で、改めて dev_appserver を立ち上げて、ブラウザでアクセスすると・・・

Hello

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! 表示されました!

コマンドラインだけ並べるとなんてことないですが、原因追究してもエラーメッセージぐぐっても思うような情報が得られなかったり、でさんざん苦労しました。

つーか最新バージョンでうまく動かないってのはどうなんでしょーね。私の環境を書いておくと

$ uname -a
Linux messarina 2.6.35-27-generic #48-Ubuntu SMP Tue Feb 22 20:25:46 UTC 2011 x86_64 GNU/Linux
$ lsb_release -a
No LSB modules are available.
Distributor ID:	Ubuntu
Description:	Ubuntu 10.10
Release:	10.10
Codename:	maverick$ java -version
java version "1.6.0_24"Java(TM) SE Runtime Environment (build 1.6.0_24-b07)
Java HotSpot(TM) 64-Bit Server VM (build 19.1-b02, mixed mode)

こんな感じで特別なわけではないんですが。

Railsまでたどり着くにはまた別の道のりが必要でしょうが、ここまでの作業で私は心が折れました。orz

とりあえず自分がやりたいことにRailsは必要なくて、JRubyが動けばいいだけなので、今日のところはここまでにします。皆さまの健闘を祈ります。

hidescan+変換名人+EyeFi⇒モバイルクラウドスキャナ

ちょっと古い話になりますが、ネットの世界では「自炊」といって書籍や書類をドキュメントスキャナで読み込み、電子化するのが流行っています。その作業を請け負ってくれる業者さんもたくさんあります。

私もドキュメントスキャナを買ったことは買ったのですが、買ってから一度も使わず、結局知り合いの方に購入額より若干安めにお譲りしました。

私の場合、

  • 書籍をまるごと電子化する必要性はあまりない。最新の情報はネットのドキュメントを見ればよいし、もしどうしても必要なら業者にアウトソースした方が手間もかからないし、安い。また、書籍の中でも取っておきたいのはほんの一部だけ。
  • ドキュメントスキャナで一度にセットできる枚数は多くて50枚。例えば300ページの書籍だと2回にわけて食わせる必要がある。機械の作業を人間がじっと待つのは不毛極まりない。
  • 本当に電子化&保存したいのは、請求書や領収書などの比較的小さめで1枚で完結する書類。

などの理由によりドキュメントスキャナは不要と判断しました。

しかし、溜まる一方の書類をなんとかしたいというニーズは依然としてあるわけで、どうしたもんかなぁと思っていました。

そんなある日、ネットを漁っていたら、hidescanというスキャナを発見。スリムな筐体を紙の上でスライドして読み取るタイプのものです。つまり、「自炊」作業で行うようなまとめ読みはできません。読み込んだ画像は microSD に保存され、PCにUSBでで接続することもできます。(接続すると外付けUSBドライブとして認識される)

hidescan@amazon.co.jp

一方、高梨釣具店の動画をYouTubeに自動でアップロードするため、EyeFi という製品を買ってありました。YouTubeだけでなく、Flickr や Evernote など、ネット上の様々なサービスに画像・動画をアップロードできることは以前から知っていました。が、肝心の貸しボート業が長期休業を余儀なくされたため、こちらも使わないままでした。

EyeFi@amazon.co.jp

であれば、hidescan に EyeFi を繋げれば、PC操作不要で、スキャンした画像を即Evernoteに上げられることになります。

が、hidescanに挿せるのは前述の通り micro SD に限られます。EyeFiは SDカードサイズなので、そのままでは繋げることはできません。

そこで探し出したのが「変換名人 SDカード→microSD逆変換」という製品。microSDをSDカードに変換するアダプタは百均でも売られているほど出回っていますが、これはその逆でSDカードをmicroSDポートに挿すためのものです。

変換名人@amazon.co.jp

これで役者は揃いました。この3品を組み合わせれば、コンパクトかつ便利なドキュメントスキャナができあがるはずです。

ここでくだくだしく設定方法を述べてもいいのですが、とても簡単なのと、私自身EyeFiをこの用途にしか使っておらず、詳しくないためソフト的な設定の解説はしません。結果から言うと、

思惑通り成功! (^_^)V

しました。完成写真を下に示します。

全体像

変換名人取り付け部分

変換名人のボディをどうやって取り付けるか悩みましたが、事務用両面テープで十分な強度で留めることができました。願わくは、フラットケーブルにもう少し長さが欲しいところ。↑の位置だとformat ポッチが隠れてしまいます。まあでも画像を消したければPCにUSB接続して消せばいいことです。

スキャンしてからEvernoteに上がってくるまで少し待つのかなぁと思っていましたが、そんなことはなく、無線LANの範囲内なら即時アップロードされるようです。

もちろん、無線LANの使える場所は限られますが、EyeFiはSDカードでもあるので、外でスキャンして帰宅後に電源を入れるだけでEvernoteに上がってきます。単3電池2本で動作しますから出先で電源に困ることもありません。電池が切れたらコンビニで買えばいいのです。

これは期待以上に便利なものができあがってしまいました。「できるはず」とは思っていたことですが、本当にできると嬉しいものです。

肝心の費用は、というと、

  • hidescan … 10,000円前後
  • 変換名人 … 1,300〜1,600円台
  • EyeFi Share (2GB) … 5,000円前後

ということで、だいたい17,000円もあればできあがります。ドキュメントスキャナはそれ自体安くても2万円はしますし、忘れないで欲しいのですが、PCに接続して操作しなければ使えません。

今思いついたのですが、ネットの向こう側でゴニョゴニョすれば、電子FAXとして使うこともできるでしょう。田舎では大変多いのですが、例えば私の親のような情報弱者にとって、ネットに情報をアップロードするのは至難の技です。そこで、

  1. A4の原稿用紙に、手書きで紙を書いてもらい、これでスキャン。
  2. 写真共有サイトを経由して原稿データを受け取る。
  3. あとはメールするなりOCRするなりお好きなように。

まあITに弱い人が無線LAN設定をどうやってするのか、という問題はありますが、ある程度こちらでプリセットして発送する、という手も取れなくはありません。

この記事が参考になったという方は、以下のリンクでAmazon.co.jpから買っていただけると、私に手数料が入ります。よろしければお願いします。3つの新ウィンドウが開きます。(ウィンドウが3つ開きます)

小人閑居して・・・

ここのところ仕事やらJCやらで超絶的に忙しかったのですが、こうしてブログを書いていることからもお分かりの通り、少し落ち着ける時間ができてきました。まあ普段きっちり予定立てて動いているわけでもないんで、半分自分の責任もあります。

さて、「小人閑居して不善を為す」という言葉がありますが、この「閑居」って「一人でいること(他人の目がないこと)」という意味で「暇をしている」という意味ではないんだそうです。要は「つまらない人間は人の目がないと悪いことをする」ということらしいです。

私は聖人君子からは程遠い小人の見本のような人間ですので、やっぱり暇になるとむくむくと妄想が浮かんできてしまいます。思いついたアイデアはWikiにまとめていますが、後で読み返してみると暇なときにはロクなこと考えてないですね。w

現実的なところで今のところ頭の中にあるのはこんなアイデア妄想です。

鴨川市立図書館レビューサイト

そもそも借りた本が自動でどこかにリストにあると面白くね?というところから発展しています。要は「最近借りた本」をブログに張り付けたかったのでした。しかも自動で。
前に「公の図書館では個人の貸出記録を3ヶ月(?)で破棄している」ということを聞いたことがあります。借りた人がどういう思想を持っているかを調べる材料にならないように、ということらしいんですが、その真逆を行く発想です。

で、一覧だけじゃ面白くないので、レビュー(感想)なんかもつけられるといいな、と。他の人が見て参考にもなるでしょうし。

自動化するには、インターネット利用時のパスワードをお預かりする必要があるので、その辺がアレなんですけどねー。

Twitter, Remember the Milk のクライアントを Titanium Desktop で作りたい

先日、disったとまでは言わなくても、「何が面白いんだかわからない」的発言をしたTwitter ですが、前言撤回します。知ってる人がいればそこそこ、いや、結構面白いです。普通のチャットと違って、すぐ相手から反応があるわけではありませんので、基本会話ではなく「つぶやき」になるんですが、それに慣れてしまえば、それなりのつぶやき方もあります。20日に近所の稲荷様の縁日(?)があって青年で手伝ったとき、いろいろな方面で先輩のS藤さんがやっている、しかもハマっていると聞いて「ほほぉ、Twitterもここまで普及したか」と思い直しました。ま、Twitter についてはまた別の機会に。

今まで不思議というか「なんでWeb上のサービスはWebブラウザでしか使えないんだろう」と思ってました。当たり前だろ、と言う声が聞こえそうですが、例えば郵便番号から住所を検索する(2995503 →千葉県鴨川市天津)なんてのは大抵のWebフォームでやっていることですが、これ、例えば顧客管理ソフトとか住所録ソフトで使えればかなり便利だと思うのです。悲しいかなその手のソフトはパソコンのハードディスクにあるデータを元にしていますから、「先月合併して市長村名が変わった」なんてケースに対応できません。だからデータはネット上に置き、それを必要に応じてアクセスする、というのが望ましいわけです。

で、 その手のアプリケーション開発環境といえばAdobe Airが有名ですが、ActionScript覚えなければなりません。その実JavaScriptみたいなもんなのでまあ敷居は低いっちゃ低いんですけれども、Rubyラヴな私としてはRubyでデスクトップアプリ作りたいとつねづね思っていました。ActiveScriptRuby はそれができる候補の一つで、ご好評いただいている(コメントに反応しなくてごめんなさい orz)「NHKラジオ語学番組キャプチャツール」もそれで作っていますが、悲しいかなWindowsでしか動きません。

そこへもってきてこのTitanium Desktop(前置き長っ)。Rubyはおろか PHP, Python, そしてもちろんJavaScriptなど各種LLでデスクトップアプリが作れるというスグレモノ。そして実行環境もWindows, Mac, そしてLinuxと、どんだけユニバーサルなんだって感じになっています。

画面はHTMLで記述でき、ロジックを各種言語で書くようになっているので、 Web屋がデスクトップアプリ作るにはうってつけのツールです。Twitter, RTMに限らず、Web上には便利なサービスのAPIが公開これでもかってほどあるので、いろいろ遊んでみたいと思います。

メールお預かり&IMAPで読めますよ(ウィルス、スパムフィルタ付き)サービス

地元で仕事をしていて案外多いのが「複数のパソコンで一つのメールアドレス(正確にはメールボックス)を共有したい」 というリクエスト。もちろん複数人で読む場合もありますが、宿泊施設ではメインユースのPCが使えなくなったときに予備のPCで読みたい、という需要もあります。

で、それをするにはPOP3ではなくIMAPというプロトコルが便利で、現に私も使っています。が、普通のプロバイダでIMAPに対応しているところは少なく、POPで「サーバにメールを残す」に頼らざるをえません。しかもロクにフィルタしてないので迷惑メールがバンバン入ります。

そこで思いついたのが、できれば直接転送(MXレコード変更 or .forward転送)していただき、それが不可ならPOPで現行サーバからメールを取り出し、弊社のサーバでお預かりする、というサービス。転送あるいは取り出した時点でフィルタにかけ、不要なメールを篩にかけます。付加的に、Webメールとか携帯での読み書きができるといいな、と。

真に具合のいい、すぐにもできそうなサービスですが、ただこれ全部Googleがすでにやってることなんですよね。w しかもロハで。どうやってgmailと差別化するかが課題です。

コンビニプリントサービスとQRコードを活用した地域ミニコミ誌

「そういうものは自腹で印刷しろ」という声が聞こえて来そうですが、ご存じの通り世界一小さな規模を誇る弊社には、市内の皆様に紙媒体でまとまった量の情報をご提供できるだけの資本力はありません。それに完全に紙ベースのものならすでにKamoZineでやっています。(まあKamoZineの内容は外向きのものですが)

そこで、記事のタイトル、本文冒頭(あるいは要約)、サムネイル写真を載せた紙をネットプリントなど各種コンビに印刷サービスで取り出せるようにしておき、欲しい方はコンビニで紙に印刷していただくという形をとったらどうだろうと思っています。記事全文や写真は紙上のQRコードで携帯からアクセスしていただき、より詳しい情報を得られるようにしておく。弊社は印刷にかかるコストを全く負担せずに済み 、欲しい方だけ小額の印刷代をご負担いただくだけなので、まあフェアなのでは、と。

副次的な効果としては、携帯を使える若年層が、そうでない高齢世代に内容を読んであげたりなんかすると、世代間の交流が深まっていいかもなぁなんて考えています。

またも長々と妄想をぶちまけてしまいました。orz 上に挙げたのはアイデアにすぎないので、私に代わってどなたかやっていただいても全く構いません。できれば事後報告していただけるとありがたいですが。

インド発のデフラグツール「Puran Defrag」

ゼロを発見し、子供には二桁の九九を覚えさせるというIT列強国インドから、デフラグツールが出ていたので使ってみました。(ダウンロードはこちら)

・・・と普通ならここでそのツールの性能や評価などを書くのでしょうが、私の場合は違います。

他にもデフラグツールはたくさんあるのに、なんでこれに惹かれたかというと、その名前です。

インド建国の父といえば「ガンジー」なのは子供でも知っていますが、インドのカースト制度、男尊女卑社会、貧困に真っ向から立ち向かい、国会議員に当選を果たしたものの、敢えなく凶弾に倒れた女性闘士がいました。その名が「プーラン・デヴィ」。プーランとはヒンドゥ語で「花」の意味です。

前にテレビで彼女のことが特集されており、「げっ、インドってこんな国なのか」というかなり強いネガティブな印象を受けました。実状を知ったら呑気にインドカレーなんか食っていられませんよ。

ものはついでというわけで、デフラグツールを走らせながら、市の図書館で「女盗賊プーラン 」を借りて一晩かけて読了しました。いつものことながら、この図書館、ほんとに私の読みたい本ばかり置いてくれています。

インドのカースト制度のことは学校でも習いましたし、知識として知ってはいましたが、なんせ「天は人の上に人を作らず」と公言した人がお札になってる国に住んでいるもので、なかなかその実状は知りませんでした。カーストについてご存知ない方のためにさらっと説明すると、インド固有の身分制度で、おおまかには、ブラフミン(僧侶)、クシャトリヤ(武士)、バイシャ(平民)、シュードラ(奴隷)、そして不可触民族とされるバリヤ、があります。

上に上げたのはあくまでおおまかな区切りで実際には何千もの位階があり、それよって床屋の子は床屋に、農民の子は農民にしかなれません。

プーランは、マッラというシュードラの一階級の家の子として生まれました。これ以上はないほど家は貧しく、おそらく、というのは彼女は生年を正確には知らないからなのですが、11才のときに結婚させられ、嫁ぎ先で筆舌に尽くしがたい虐待を受けます。ちなみにインドの法律では未成年(18才以下)の少女との婚姻は違法ですが、法の及ばない農村地帯ではそのようなこともまま起こっているそうです。結婚は破談になり、実家で過ごすうち、また結婚の話が持ち込まれます。が、そこでは妾が幅を効かせるようになり、正妻のプーランはネグレクトされます。とにかく、彼女は不幸になるために結婚させられるといってもいいくらいなのですが、そのうち、ひょんなはずみでダコイット(盗賊)に加わります。率いていたリーダーがやはりマッラ階級のヴィクラムというやつなのですが、これがすこぶるいい男。プーランに対してもやさしく接し、仲間からの信頼も厚い。男の私でも惚れそうな、度胸とやさしさを兼ね備えた義侠の徒なんですな。となるとプーランとの関係も・・・、とこれ以上は本を読んでください。w

しかし、「ひっどい国だ」なんて言って色々調べていたら、なんと我が日本もUNICEFの見解では「カースト」の国なんだそうです。部落差別問題とかのことかと思いましたが、意外に身近なことかもしれないと思い直しました。例えば政治家や芸能人は二世三世が当たり前ですし、一部の宗教家は悪く言えばその地位を血族で独占しています。いわゆる「世襲」ってやつですね。インドのように下位者を差別する意味でのネガティブなカーストはないかもしれませんが、比較的社会的上位者にはポジティブなカーストのようなものはあるのかもしれません。

ちょっと遠回りしましたが、結局冒頭のデフラグツールは、社長さんの名前がプーラン・チャンド・グプタさん(男性)の名にちなんだだけで、今までさんざん話題にしてきたプーラン・デヴィに敬意を込めて、というわけではないようです。なんだよ、それってなオチがついた所で今日のブログは終わりです。おやすみなさい。

リモートファイル共有 via SFTP

弊社、というか私の自宅では玄箱に1TBのHDDを繋げてファイルサーバにしているのですが、そこにあるファイルを出先から取ってくるのに難儀していました。

そこで、出先で必要になりそうなファイルは予めローカルにコピーしておいて持っていくという方法を取っていたのですが、必要な変更を加えた後、またファイルサーバに上げておくという作業をついつい忘れてしまい、古い版と新しい版がごっちゃになることもしばしば。ITを飯のタネにしている者としてはお恥ずかしい限りで、なんとかせねばと思っていました。

いろいろ検討した結果、リモートからはSFTP (ssh) でアクセスすることにしました。これ以外には

  1. plain SMB over TCP
  2. SMB over PPTP
  3. SMB via SSH
  4. FTP over SSH
  5. FTP over SSL
  6. plain FTP

なども考えられましたが、

  1. プロバイダによってはWAN越しのSMBをフィルタしているところもある(?)
  2. PPTPを許可していないルータも多い。
  3. 自ホストのファイル共有機能を殺さなければならない。
  4. SSHログインとFTPログインの両方が必要。だったらSFTPでしょ。
  5. サーバを立ち上げるのが面倒くさそう。対応しているクライアントも少ない。
  6. セキュアでない。それにグローバルFTPポートは別の目的ですでに使っている。

などの理由により、見送りました。SFTPならTCPコネクション一本、ログイン作業も1回で済み、SSHならポートの変更も結構融通が効きます。

出先ではWindowsを使うので、WinSCPやFilezillaなどのSFTPクライアントを使おうかとも思いましたが、どうせならローカルドライブとしてマウントしたい。で、探してみると NetDrive がその目的に使えることがわかりました。AdvancedをクリックするとSFTPを選択できるダイアログが現れます。(下図参照)

NetDrive設定ウィンドウ

NetDrive設定ウィンドウ

ファイルサーバ上のファイル名はUTF-8に統一しているので、EncodingをUTF-8に設定しています。こうすればファイル名が化けることもありません。

出先ではこれを立ち上げておけば、外付けのHDDを読み書きするのと同じ感覚でファイルサーバ上のファイルを扱えます。経路はもちろん暗号化されているので、機密情報が外に漏れる心配もなし。

これで出先でファイルが必要になってもすぐ取りだせますし、書き戻しも上書き保存すればいいだけなので、楽なものです。古い版と新しい版がごっちゃになることもないでしょう。

ほとんど自分のための作業でしたが、誰かの参考になればと思い、記事にさせていただきました。

Android で delicious ブックマークレットを使う

Androidユーザの中には delicious.com を使っている人も多いかと思います。

もちろん、delicious に投稿できるアプリはあるのですが、悲しいかな日本語文字コード(EUCとか)に対応しておらず、登録したいサイトそれらのコードになっている場合は、登録タイトルが文字化けしてしまいます。

で、その回避策として、私は Dolphin ブラウザdelicious のブックマークレットを登録して使っています。やり方は以下の通り。

  1. Google bookmarkdelicious ブックマークレットを登録。(私は “deli.cio.us bookmarklet”としました。)
  2. Dolphinブラウザで ブックマークを Sync。
  3. お好みのジェスチャーを Bookmark に登録。(私は V を描くとブックマークが開くように設定しました。)
  4. 完了!

これで、任意のページで V ジェスチャー→ deli.cio.us bookmarklet とすれば、文字化けもなく、delicious 登録画面に遷移できます。

私も今日から使い始めましたが、Dolphin ブラウザ使いやすいので、試してみてください。

高梨的Androidオススメアプリ20選

My Android Snapshot

My Android Snapshot

使用頻度&重要度順に並べてみます。これだけ入れてもDwang ROMのおかげで動作はサックサク♪もちろん全部無料です。

方針としては

  1. なるべくデータはクラウド or サーバ上に置く。
  2. 動作が軽い。
  3. ハマリそうなので、ゲームは入れない。w

こととしています。

OpenWnn フリック入力対応

前はSimejiを使っていたのですが、ソーシャル辞書の動作が重く、こちらに乗り換えました。記号キー4回タップで絵文字も入れられます。

K-9 Mail

IMAP4 対応のメールクライアント。PCメールもこれでチェックできます。

iMoNi

日本のAndroid乗り換え組が一番望んでいたかもしれないアプリ。デフォで入れといてください。w

wpToGo

WordPress ラヴなブロガー必須。

Astrid

RememberTheMilkにデータを置く、ToDo リスト。RTMのWebインターフェースはいまいちわかりづらかったのですが、これで使いこなせるようになりました。

AndFTP

LAN内ファイルサーバにデータをputするのに使ってます。簡易エクスプローラとしても使えます。

Steel

軽量ブラウザ。普段は画像非表示で、必要なときだけ表示に切り替えて使っています。

FxCamera

ノーマルモードでしか使いません。w 紙上データのメモ取りに使ってます。

CalWidget

Googleカレンダー上の予定をホーム画面に表示。今までGoogleカレンダーあまり活用していませんでしたが、これを機に使うようになるかも。

NotePad

Helipad というメモデータ預かりサービスにメモを置けます。ローカルに置くと消しちゃいますからね。

QRコードスキャナー

いわずもがなの携帯必携ソフト。が、実際にはあんまり使っていません。

FoxyRing

常駐し「空気を読んで」着信音の音量を調整してくれるアプリ。何時から何時までサイレントモードにする、なんて使い方もできます。

Wireless Tether WiFi

root化したのはこれが使いたかったためでした。あんまり大きな声では言えませんが。

fring

「SkypeOutができる」という触れ込みなのですが、チェックしたところできませんでした。なんかおかしいのかな?

Unzip

あまり使う機会はないですが、一応入れてるアプリ。

WordPower (Simplified Chinese) Lite

有料のもあります。が、一日一語覚えれば十分なので、Liteを使っています。

QuickSearch

上述のCalWidgetとAstridウィジェットにスペースを取られてしまったため、これを入れました。起動が軽いのが良い。

乗り換え案内

普段は使わないものの、東京に行ったときは必携。

ConnectBot

眠れないシステム管理者必携。

DaraIRC

#clug:*.jp にお邪魔するとき使います。

というわけで何とも色気のないリストではありますが、ご参考までに。

GoogleケータイHack

普段使っている携帯をDoCoMoの HT-03A という機種に機種変したことは、去年の7月に書きましたが、最近、その中身(ROM)を入れ替えるのが流行っているらしいので、私もやってみました。

入れてみた感想ですが、万人向けとは言わないものの、やはり素晴らしい。何より今まで「モッサロイド」と揶揄されるほど重かった動作が「サクサクロイド」と呼びたくなるほどの軽さになったことが嬉しいです。メニューやその他の操作に必要なメッセージが英語表記になってしまうのは、まあ仕方ないでしょう。

ただ、日本語フォントが、私が嫌ってやまないユニフィケーション丸出しのものになってしまうので、これも入れ替えました。あと、中身をいじるのにシェル操作できると何かと便利なので、sshサーバも走らせてます。自分の携帯にsshログインできるんですから、便利なものです。

あともう一つ、IT業者としては非常に便利な機能が使えるようになったのですが、あんまり大きな声では言えないので、ここには書きません。気になる方はお尋ねください。ヒントとしては、これでE-mobile解約できるようになりました、とだけ申し上げておきます。

それから、ROMの入れ替えを行った時点でDoCoMoのサポート対象外となります。それで失敗したからと言ってもDoCoMoは取り合ってくれませんので、あくまで自己責任で。

Nintendo DSi (・∀・)イイ!

田舎でシステム構築を提案する上で、最も障害になるのが「対応できる人員がいない」ことです。いくらシステムを使いやすくしても、人間のほうでパソコンを触れなければどうしようもありません。中には努力して覚えようとする人もいらっしゃいますが、高齢だったり、ITに関する教育を受けていなかったりで、なかなか対応が難しい面もあります。

が、そんな状況を打開する画期的な発見を昨日してしまいました!

任天堂で出している DSi という携帯ゲーム機は

  • 標準で無線LAN対応
  • 無料でWebブラウザ(Opera)が使える。Flashはブラウズできないものの、XMLHTTPRequest は対応。
  • タッチパネル標準装備。
  • 手書き入力にも標準対応。

と、パソコンで同じことをしたら、必要なハード&ソフトだけで結構かかってしまう機能を全て標準で持っています。難があるとすれば、画面が小さいので、何かの一覧を見るときは窮屈な感じになってしまいますし、高齢の方には視力的にキツいかもしれません。ただ、それはUIの作り方、必要な情報の絞り込みによって改善できますし、業務アプリをWeb化してしまえば応用の幅はぐっと広がると思います。

業務システムとまでいかなくても、単にウェブ情報端末として使うだけでも魅力的です。

今、試しに私の母親にYahoo!の天気予報にアクセスさせてみましたが、これなら使えそうでした。NHKでは「きょうの料理」で紹介した過去7年分のレシピが公開されていますから、「今日の晩ご飯何にしようかしら」と毎日お悩みの奥様にも便利にお使いいただけるでしょう。

あと、すぐに思いつくニーズとしては、端末にメール機能がないので、DSi専用のWebメールシステムなんかを作れば結構ウケるのではないかと思います。

夢は広がるばかりです。

Copyright © 2024. Powered by WordPress & Romangie Theme.